平野選手の金「見事」 北京五輪スノーボード男子ハーフパイプ 上越でも関係者が称賛

 11日に行われた北京冬季オリンピック・スノーボード男子ハーフパイプ決勝で村上市出身の平野歩夢選手(23、TOKIOインカラミ)が悲願の金メダルを獲得した。同選手の後援会は上越にもあり、支えてきた人たちは「精進のたまもの」「素晴らしい」と、称賛や感動の声を上げている。

 後援会上越支部は、同選手が初めて五輪に出場し銀メダルを獲得した2014年のソチ大会後に発足した。支部長の三井慶昭さん(78)がソチ大会の2年前に同選手の郷里、村上市の知人を介して存在を知り、その可能性にほれ込んだのがきっかけ。同年4月の発足に向けた懇親会にはスポーツや経済界などに参加を呼び掛け、約120人が集まった。

 三井さんは2018年の平昌大会を現地で応援。兄弟を支援し、父・英功さんをはじめ家族と交流を続けた。共に日本大出身の三井さんや上越桜門会会長の髙舘徹夫さん(76、日本大評議員、競技スポーツ部情報戦略スタッフ)らが、同選手と弟・海祝選手(19、日本大)の入学を後押しした。

平野選手の「金」をたたえる三井さん(右)と髙舘さん(11日午後)。同選手の父・英功さんと電話をして祝福。持っている写真は前回平昌大会後のパレードの様子

 この日、三井さんは自宅で観戦し、決勝3回目での逆転劇に思わず涙。「滑走前にお祈りした。頂点に立ってくれ、うれしい。見事。まだ余裕があった」と感動を口にした。髙舘さんも「3回目は神様に祈る思いだった。彼の精進は世界一の気持ちがあったから。常に戦っていないといざの勝負はできない」と同選手の精神力をたたえた。

 「これからも応援する」(三井さん)といい、今後、上越に招いて金メダルをたたえたいとしている。

2014年のソチ大会で銀メダル獲得後、上越での後援会支部発足懇親会に出席した平野歩夢選手。上越市三和区の少年ライダー、川上蒼斗君(当時美守小4年、現上越高2年)から花束を贈られた(2014年4月)

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