おひな様の便り発送 転倒予防教室休止で「ぐりーんバスケット」 コロナ禍の高齢者励ます

 糸魚川市南押上3のNPO法人ぐりーんバスケット(岡崎忠雄理事長)は、コロナ禍で休みが続く転倒予防教室「ころばん塾」の参加高齢者に対して、折り紙で作ったおひなさまの便りを送って励ましの声を届けている。

NPO法人ぐりーんバスケットの「ころばん塾」スタッフが和柄の折り紙でおひなさまとお内裏さまを作って高齢者へ便りを発送(11日)

 同法人は福祉有償運送事業など福祉活動、生活支援を行う。介護予防事業のころばん塾は市の委託を受けて行っており、市内在住の65歳以上を対象に糸魚川、青海、能生地域の各会場で月3回開いている。参加者は全体で約80人。

 今年に入り、新型コロナウイルス感染者が増加し「まん延防止等重点措置」が適用され、さらに3月6日までの期限延長が決まったことで塾の休みも1カ月間から2カ月間に延びた。同法人会員の塾担当スタッフ3人が再度の休みを知らせる便りを配るに当たって、色とりどりの和柄の折り紙を用いて、おひなさま仕立てにして用意した。「せっかくならお内裏さまも一緒に」と追加で作り、一対にそろえて約100体分を仕上げた。 

 年明けから塾が実施できず、自宅で過ごす時間が増えた高齢者を気遣うスタッフ。家で飾って眺めてもらい、刺激を受け、季節を感じて気持ちが少しでも明るくなってくれたらと願う。

 便りには自分でできる体操や、ひな祭りの歌詞の一部を紹介し、「休みが続きますが笑顔でいてね」とつづった。担当スタッフの1人、横井春美さん(74)は「次回来るまで元気でいてほしい。また会える日を楽しみに」と思いを込めた。

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