「Net119緊急通報システム」導入費計上 上越地域消防事務組合議会定例会 新年度予算など議決

 上越地域消防事務組合議会定例会が9日、上越市役所で開かれ、令和4年度一般会計予算を賛成多数で議決した。予算額は28億1121万9000円。本年度比1・1%減となった。上越市が約21億8000万円、妙高市が約4億9000万円を拠出する。

 音声による119番通報が難しい聴覚・言語障害者による119番通報を円滑にする、スマートフォンを利用したテキストチャットシステム「Net119緊急通報システム」を県内各消防本部と共同運用するため、導入費を計上した。上越地域消防局によると、3月下旬をめどに県内全消防本部と協定を結び、6月にも運用を始める予定。

 上越南署に高規格救急車と高度救命処置用資機材を配備する他、上越署に配備された訓練用の高度救命処置シミュレーターが、配備から25年を経過し老朽化したことから更新する。

 予算に対する人件費の比率は本年度より1・6%増の77・9%。上越地域消防局は段階的に人員を増やす予定で、今後も比率は高くなる見通し。

 議員からは、感染症対策用資機材の充実状況や感染者を搬送する専用車両の有無について問う声が上がった。同局は「救急隊員は国の感染防止マニュアルに基づき、感染防止衣やマスク、手袋などを装備し、濃厚接触者になることはまずない」と安全性を強調。現在までに隊員から、陽性反応は確認されていないと説明した。

新システム導入の他、新型コロナ対応について質問があった

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