映画『この街と私』上原実矩&佐野弘樹が住んでみたい街は?

映画『この街と私』は、バラエティ番組を作るために制作会社に入社したのに、深夜に街の良さを紹介する番組「この街と私」を担当している23歳のADの葛藤を描く。

監督・脚本・編集を務めた永井和男の実話を元にした成長物語。地域発信型映画として東京都葛飾区を舞台に制作された本作は、メインキャスト全てがオーディションからキャスティングされ、300名以上の応募の中から主人公・美希役に選ばれたのは、21年に第22回TAMA NEW WAVEコンペティションでベスト女優賞を受賞した上原実矩。美希の彼氏・翔也役に選ばれた、佐野弘樹(『浜の朝日のうそつきどもと』)は、本作が準グランプリを受賞した第5回賢島映画祭で助演男優賞を受賞。

劇中のテレビ番組「この街と私」には、実際の葛飾観光大使でもあるLiLiCoと、芸人の大西ライオンが本人役で登場する他、美希の憧れの芸人として天竺鼠の川原克己、インタビューを買って出る客役で、ですよ。、居酒屋で遭遇する芸人役で大溝清人(バッドボーイズ)ら数々の芸人たちが本人役で登場している。

ジェイタメ編集部では、美希役の上原実矩と、翔也役の佐野弘樹に、役になりきってもらって見どころなど話を聞いた。

――この映画の見どころは?

上原「自分のやりたい仕事が出来ないで現実とのギャップにジタバタする美希という役を演じてみて、日常の中で、気づかないうちに、いろいろな人に支えてもらっている‥誰かの一言やそういった事が一つひとつ集まって成長に繋がるのかなって改めて気づきました。かなりリアルなADの日常を描いていると思うので、映画を観てもらって、何かを感じてもらって、笑ってもらえればと思います」

――ADさんの仕事は、体力的にも相当きついと思うんうんですが、上原さんがリアルに思うキツイ仕事は?

上原「バラエティーの仕事です! うまく話せないというか‥編集で切られたりしたら泣きます(笑) 役者でなら(作品の都合で出演シーンが)切られても、そんなに気にしないんですけど、バラエティーは、何を話していいのか分からず、未知の世界過ぎて迷子になるんです」

佐野「きついというか、スチール撮影とか苦手です! 役者さんって役を与えられてる訳だから、ある種、僕じゃないんです! バラエティーにしろスチールにしろ僕自身が表に出る仕事は、何をすれば良いのか分かんないんです。役割分担とか ハッキリあるのなら良いんですけど(笑)」

上原「自分って名前がついてるから、なんかちょっと恥ずかしい。 いつもは役名じゃないですか(笑)」

――佐野さんに質問です。現実に彼女が美希のようにバタバタ状態だったらどうする?

佐野「まず、心を軽くしてあげたいですね。めちゃめちゃ甘えてイチャイチャしたい! それからアドバイスしてあげたいですね! 例えば『辞めても良いんじゃないの?』みたいな選択肢も言ってあげたいですね」

――彼氏の翔也役を演じてみて、翔也は美希のどんな所が好きだったと思いますか?

佐野「美希には、やりたい事がある訳ですよ! そこに突き進んで行くことってすごいカッコ良いので、そこが一番ですね。劇中で仕事に関して愚痴はいろいろ吐いてたけど、最後までやり続けた強い思いがあるので‥そんなところ、“自分にない物を持っている!”惹かれますね」

上原「ふぅ~ん(笑) よかったね~美希ちゃん」

――撮影秘話はありますか?

佐野「最後の柴又商店街のシーンなんですけど、撮影ギリギリまでセリフが決まらず、LINEで連絡が来ました(笑)」

上原「私は寝て無くて、その時のことを良く覚えてないのですが、同じ所でセリフを3回くらい噛んでしまいまして、ちょっとキレられて(笑)」

佐野「え~俺!?キレてないでしょう」

上原「『ちょっと大丈夫!』みないな感じでキレられたのは、ちょっとイラっときました(笑)」

佐野「翔也にですよね(笑)? そういう関係値が出来てるからですよね」

上原「そうです(笑) 翔也にです!」

 ――上原さん、撮影中そんなに寝れなかったんですか?

 上原「そうですね、主演だったので結構、朝から晩までずっと撮影で‥でも、それ以上にスタッフの方々は大変だったと思うんですけど‥」

 佐野「僕はめっちゃ寝てました」

 上原「(外ロケのシーンが終わって翔也との撮影がある)部屋に到着して、普通に過ごしている佐野さんを見て、『いつからいるんですか?』って聞いたら『午前中から‥ずっと寝てました』って言われて、そこでまたイラっとして(笑)」

 佐野「爆笑」

――タイトルの『この街と私』にちなみ、住んでみたい街は?

佐野「戸越銀座に住んでみたいです。商店街があってその駅周辺で生活が完結できる所が良くて! ドラッグストアがあって飯食う所やスーパーがあって、今のご時世になってからやっぱり何処に行くにしろ、億劫になっちゃうし、誰かと飯を食べようとしても家になっちゃうし‥そんなときに商店街で色んな美味しそうなお惣菜を買って家で食べてって良いなって思います」

上野「実際に行った所で住みたいと思った所はニューヨークと台湾なんです。半ば観光だったんですけど、ニューヨークのブルックリンには友達がいて20日間くらい滞在してました。友達の家を貸してもらえたので、本当に一人暮らしって感じでした。キッチンも自由に使えるし、洗濯も自分でしに行ける環境だったので、それが凄く楽しくて」

――美希・翔也になりきってもらって、想像する休日の過ごし方は?

上原「この物語の後だったら、“お笑い漬け”って感じがします。自分のペースを取り戻してるかなって!」

佐野「ん~僕は‥」

上原「一緒に過ごしたい!とか言えば良かったですか(爆笑)」

佐野「そうなんですよ(笑) なんで言ってくれないのかなと‥まぁ~物語の、その後って事だったら、お笑いとかを“一緒に”見にいきたいなって俺は思ってたんですけどね(笑)」

――PRをどうぞ

上原「この映画はヒーローが出て来るとかの話ではないのですが、近すぎると分かんない事とかもあったりすると思うので、日常を振り返るきっかけになれば良いなと思います」

佐野「ほぼ(上原さんが)言ってくれたんですけど、物語の中でシャッターが降りてた銭湯は、今は建物ごと壊してて、そういった物が見れるのは映像での楽しみでもあると思うので、もちろんドラマの部分も含め、そういった所も楽しんでいただけたらと思います」

上原実矩 衣装協力:ORANGE GERBERA

■公開情報

キャスト:上原実矩

佐野弘樹 宮田佳典 伊藤慶徳

LiLiCo 川原克己(天竺鼠) ですよ。大西ライオン 大溝清人(バッドボーイズ)

監督・脚本・編集 永井和男

制作 よしもとクリエイティブ・エージェンシー

配給 アルミード

2019年/日本/カラー/16:9/43分 地域発信型映画「この街と私」製作委員会

公式サイト:

Twitter:https://twitter.com/thiscityandme

3月4日(金)よりアップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開

■プロフィール

村田美希役:上原実矩(Miku Uehara)

1998年11月4日生まれ。東京都出身。

俳優・モデル。映画『君に届け』(10)で俳優デビュー。独特な個性から、『暗殺教室』(15/羽住英一郎監督)、『来る』(18/中島哲也監督)や『青葉家のテーブル』(21/松本壮史監督)など多数の映画やドラマ、大手企業広告に出演。主演を務めた『ミューズは溺れない』(21/淺雄望監督)では、第22回TAMA NEW WAVEコンペティションでベスト女優賞を受賞。

北島翔也役:佐野弘樹(Hiroki Sano)

1993年12月8日生まれ。山梨県出身。

学生時代から雑誌のモデルや小劇場での演劇活動をはじめ、その後映像作品に活動の幅を拡げる。主な出演作品に『佐々木、イン、マイマイン』(21/内山拓也監督)、『FUNNY BUNNY』(21/飯塚健監督)、『浜の朝日のうそつきどもと』(21/タナダユキ監督)、Netflix「FOLLOWERS」(20/蜷川実花監督)、五反田団の公演「新春工場見学会2020」など。

*このサイン色紙をジェイタメ読者1名にプレゼントします。応募方法は後日公式ツイッターで発表します。(転売目的の方はご遠慮ください)

© 株式会社ジェイプレス社