「国際園芸博」先取り 統合の神奈川・瀬谷西高、集大成に博覧会「地域に恩返し」

海軍道路沿いに植栽した花を手入れし、花がらを摘んだ=2021年12月10日(県立瀬谷西高校提供)

 神奈川県立瀬谷西高校(横浜市瀬谷区)の2年生約300人が今秋、2027年に横浜で開催される「国際園芸博覧会」を先取りした“博覧会”を企画している。地元で開かれる国際園芸博のアピールを兼ね、学校として地域の未来へつなげる試み。前段階として学校周辺の環境整備にも取り組んでおり、同校「最後の卒業生」たちも「多くの人に見てほしい」と手応えを感じている。

 タイトルはずばり「瀬谷西園芸博覧会」。横浜市役所アトリウムで今年11月、一般公開を前提に開催を予定している。市民としての自覚や責任を持ち、花や緑を通じて街の魅力アップを図るとともに、国際園芸博本番への機運醸成につなげたいと構想した。

 同校は県立高校再編に伴い、瀬谷高校の敷地・施設を活用して統合、23年度に新たな学校となる。このため、瀬谷西のレガシー(遺産)を地域に残したいと、生徒たちはSDGsへの学びやビーチクリーンなどの実践活動を通じ、社会課題への理解を深めるとともに、食品ロスなど16のテーマに分かれて学習に取り組んできた。その成果は7月にお披露目される予定。

 これらの“総仕上げ”となるのが、旧上瀬谷通信施設で開催される国際園芸博をモチーフにした企画。小林幸宏校長は「開校から44年。お世話になった地域への恩返し、締めくくりにもふさわしい。同校での学びの集大成にしてほしい」と期待を寄せる。

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