川崎市の多摩川河川敷で中学1年の上村遼太さん=当時(13)=が少年3人に殺害された事件から、20日で7年を迎えた。時折、小雨の降る中、現場近くで市民らが花や菓子を供え、冥福を祈った。
現場近くに住む橘内達夫さん(78)は上村さんと同い年の孫がおり、小学6年で転居してきた上村さんと大師公園で話したことがあった。屈託のない笑顔が印象的だったという。
この日、生きていれば今年成人式を迎えていた上村さんのことを思いながら手を合わせ、「みんなの成長を応援してください。みんな、あなたの笑顔を忘れない」と心の中で伝えた。
東京都内の心理カウンセラーの男性(50)は、おととしまでは菓子とジュースを供えていたが、上村さんが存命なら20歳近い年齢になることから、昨年からビールを供えている。男性自身もいじめを受けていた経験があり、「忘れないことが一番大事だと思う。守れなかったような思いもあるし、助かった命かもしれない」と話した。