ホテルハイマート「にしんめし」 総合2位の「副将軍」受賞 駅弁味の陣2021 上越の歴史、文化を味に 

 JR東日本管内の駅弁を対象に消費者が人気投票を行う「駅弁味の陣2021」でこのほど、ホテルハイマート(上越市中央1)の「にしんめし」が、総合評価2位の駅弁副将軍に選ばれた。

今回、総合2位の駅弁副将軍に選ばれた「にしんめし」

 10周年の今回は、67品に購入者、ウェブから約3万票が投票された。同店の受賞は5商品で6回目。山﨑敬一社長は受賞を喜ぶとともに、上越の歴史、文化を味として、今後も広げていくことができるよう願った。

 「にしんめし」は昨年4月発売。江戸時代、北海道から北前船が積んできたニシンが直江津で荷揚げされ、人々の生活を支えたこと、上越のニシン食文化を残したいと企画された。上越産コシヒカリの上に、軟らかいニシンの甘露煮、カズノコ、昆布巻きなどが載る。特に甘露煮は、盛んに食べられていた高齢者世代に味を聞き取り試作を重ねるなど、苦労したという。

 4日にホテルハイマートで開かれた表彰式で、JR東日本事業創造本部グループ経営推進部門の市原康史次長は「日本特有の駅弁という文化を第一線で引っぱっている」と同店を評価。「引き続き、駅弁文化をけん引してほしい」と激励した。

4日にホテルハイマートで開かれた表彰式。関係者が歴代受賞駅弁とともに、新たな受賞を喜んだ

 山﨑社長によると、駅弁は同店や東京駅(上越妙高駅は休業中)で販売中。コロナ禍で販売所が減る一方、最近は関西方面のイベントで2日で3000個売れるなど、新たな販路拡大も目指している。「新作が評価されてうれしい。大変な時代だが、挑戦と感謝を続けていきたい」と前を見据えた。

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