小泉今日子「Smile Again」オカリナを吹くキョンキョンが可愛すぎた!  小泉今日子 デビュー40周年のアニバーサリー・イヤー!

小泉今日子、デビュー6年目でも息切れ感なし!

個人的な話ですみませんが。私はデビューから3年目までの “正統派アイドル歌手・小泉今日子” のファンでした。

新人賞レースに参戦して、聖子ちゃんカットで、自分の意見も言わずお人形さんで。

でもキョンキョンは早くも2年目から本音を出し始めました。突如髪をバッサリ切ったり、4年目には大胆な刈り上げヘアにしたり、前代未聞の1ヶ月休んでみたり。―― 当時そんな自由奔放なキョンキョンを好きになれずにいました。今となれば羨ましい(?)…という思いもあったのかも。

で… 今回紹介する「Smile Again」。キョンキョンのデビュー6年目、23枚目のシングル。

この頃には一周廻って(?)、デビュー当時とは違った意味合いで再び好きになっていました。

1987年7月1日発売。この当時の歌謡界アイドルシーンは… まぁ~賑やかで慌ただしかった。

まず思い出すのが松田聖子の復帰。キョンキョン繋がりだと同期であり親友だった堀ちえみの引退(一時期)、そして大ブームのおニャン子クラブの解散。

後輩のアイドル四天王(中山美穂・工藤静香・南野陽子・浅香唯)がオリコン初の1位を獲得したのもこの年。そんな中! 我らがキョンキョンはひとり涼しいお顔(?)で、変わらずのマイペースぶり。6年目でも息切れ感もなく。連続1位のプレッシャーもなく。

こんなポジションはキョンキョンだけだった。

少女な可愛いキョンキョンを実感した「Smile Again」

マイペース余裕ぶりには曲にも表れてた。そう「Smile Again」ね。

絶好調だった1987年前半。「木枯らしに抱かれて」「水のルージュ」に続く… インパクトは強くはないスルメ曲ね。でもこれ、今となればいい意味で “箸休め” 的存在かも。

まず大好きなのが、素朴で暖かく懐かしさも感じるアレンジ。土屋昌巳と知り驚いたもの。あの「すみれSeptember Love」とは本当に対照的! 当時あまりに好き過ぎてオリジナルカラオケを聴いてたわ(笑)。

作曲は井上ヨシマサ。当時は若手作曲家No.1ね。同時期の「小娘ハートブレイク」(伊藤美紀)や後の「Rosa」(中山美穂)とは真逆の、緩やかでかつドラマチックなメロディーが素晴らしいの!

アレンジもメロも、ほのぼのだけど歌詞は失恋。

 あなたのことを考える時は
 ささいな仕草を真似してみたり

 あなたの隣でダメな私は
 草をちぎっていたの

純情少女なら誰でも経験ありそうなシチュエーションを21歳のキョンキョンが切なくキュートに歌う。

そう―― この時期しばらく大人っぽいキョンキョンが続いたけど。久々に “少女な可愛いキョンキョン” だったの! しかもナチュラル!!

唯一無二の存在ね、キョンキョンは。

遊び心満載、オカリナを吹く姿も可愛い

同時に思い出すのが、忘れちゃいけないテレビパフォーマンス。そう! オカリナ!!

必ずポシェットやミニバッグ(?)を肩からかけて、間奏の際に取り出したのがオカリナ。少し恥ずかしそうに… テレながらオカリナを取り出すキョンキョンがまた可愛かった。そして吹くメロディーはなぜか桜田淳子「十七の夏」。これってレコード会社繋がりかしら?

そんな遊び心も楽しかったしオカリナを吹くキョンキョンも可愛すぎた! 特にアウトロの吹き終わった直後の笑顔といったら!!

間奏でオカリナを突如吹き始めるなんて、一歩間違えたら笑われて終わりになりそうな可能性もあるけれど、キョンキョンなら “可愛い” になっちゃう。

そんな想い出思い入れタップリの「Smile Again」。売上15.3万枚、オリコンチャート最高2位という結果。代表曲とは言い切れないかもしれないけど、聴く度に1987年の夏が鮮明に甦るの。あのおニャン子クラブ解散騒ぎと対照的な… 緩やかな音色のオカリナのイントロを聴くと…。

最後に、今でも謎に思っている件を。レコード音源でのラストの、「♪微笑む顔が素敵だったね~」のところが、どうしても「♪キテキだったね~」…に聴こえるの!

これはみんなもそう思っていたみたいで、当時やっていた『オールナイトニッポン』でファンが葉書でキョンキョンに質問したほど。キョンキョン御本人は『え〜素敵だったねって歌ってるよ』と言っていたけれど… 何回聴いても「キテキ」と聴こえるんだけど。

皆さんはどうでしょ? よかったら聴き直してみて下さいね。

カタリベ: まりもちゃん

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