川崎・多摩川スカイブリッジ、12日の開通を前に内覧会

報道関係者向けに公開された多摩川スカイブリッジ。奥には羽田空港があり、航空機が飛び交う=川崎市川崎区殿町

 川崎・殿町地区と羽田空港を結ぶ多摩川スカイブリッジ(全長約675メートル)が12日に開通するのを前に、報道関係者向けの内覧会が9日、行われた。羽田空港へのアクセスが向上し、産業連携の強化などが期待される。

 スカイブリッジは片側1車線で、川崎市側の国道409号と東京都側の環状8号線間に建設された。歩道や自転車専用レーンも設けられ、空港と直結している。橋からは、航空機が離着陸する様子や多摩川、富士山などの眺望を楽しむことができる。

 多摩川には多様な生物が生息しているため、生態系に配慮してさまざまな工夫が施されている。河川内の橋脚は2基のみで、鳥の飛行の妨げにならないようにワイヤでつるさず、構造物などの突起物が少ないのが特徴という。夜は照明の光が川面に漏れないようにガードレールや欄干に照明が埋め込まれ、低位置に設置されている。

 市の担当者は「空港までのアクセス向上は産業や地域にとって大きい。眺めが良く、散歩コースとしても利用してもらいたい」と話していた。

 12日に開通式を行い、同日午後3時に供用開始する予定。

© 株式会社神奈川新聞社