早期設計、着手を要望 上越地域医療センター病院改築計画で市長に 周辺15町内会

 上越地域医療センター病院(上越市南高田町)近隣の町内会で組織する「上越医療センター病院15町内会」(会長・阿部利夫南城町4町内会長)は9日、同病院に関する要望書を中川幹太市長へ提出した。

 「南部町内会長連絡協議会」に所属する15町内会を主体とする活動。平成29年以来、署名活動や要望書・意見書の提出、勉強会などを通じて同病院の現在地での改築を求める活動を展開してきた。平成30年からは市が同所での改築方針を示したことを受け、工事や地域連携の促進に向け取り組んでいる。

 同日は阿部会長ら6人が市役所を訪問。中川市長へ「市民の健康と福祉の向上に向けて一日も早い基本設計の策定と工事の早期着手を」と強く要望し、「行政と地元の橋渡しとなれるよう会をつくった。改築工事がうまくいくよう、これからも協力していきたい」と話した。

 同病院の改築スケジュールについて、市が示す当初の基本計画では令和3年度に基本設計、同4年度に実施設計を行い、同5~6年度の建設工事を経て同7年度の開院を予定していたが、新型コロナウイルス感染症、医療再編などの諸状況を鑑み計画変更。現在は基本設計の前段階である経営改善検証などを行っている。

 中川市長は「現在地での改築は決まっている」とし、課題となる「回復期・慢性期患者の症状レベルにおいてどの段階まで受け入れ可能とするか」「急性期を必用とする患者の受け入れ」「救急患者の受け入れの要否」などが整い次第、基本設計に取り組むとした。

中川市長へ要望書を提出。基本設計策定と工事の早期着手を訴えた

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