【東日本大震災11年】遊んで学ぶ、幼児向け「防災かるた」 保育士志す横浜の専門学生考案

防災かるたを楽しむ園児たち=横浜市戸塚区の岩崎学園東戸塚保育園

 保育士を志す専門学校生が手掛けた幼児向けの「防災かるた」が完成した。横浜市の協力を得て地震・津波や風水害、火事の際の行動や備えを楽しく学べる内容に仕上げている。今後、市内の保育園や認定こども園計900カ所に無料配布し、幼少期からの防災教育に役立ててもらう考えだ。

 「おおあめだ かわがあふれる はなれよう」「さあにげよう つなみがきたら たかだいへ」

 岩崎学園横浜保育福祉専門学校(同市戸塚区)3年の岩崎理美さん(21)が読み上げると、グループに分かれた5歳児クラスの園児約20人が、競って絵札を取った。

 配布を前に、同学園東戸塚保育園で9日に行われた防災かるたの体験会。園児たちは「勉強になった。またやってみたい」「知らなかったことを知れて楽しかった」と笑顔を見せた。

 かるた作りに取り組んだのは、同専門学校の「子ども防災ゼミナール」で活動する3年生7人。市民防災センター(同市神奈川区)で学んだ内容を生かしつつ、市消防局の助言を得て啓発の言葉を考えた。絵札のイラストや裏面のキャラクターなども考案し、子どもが親しめるよう工夫したという。

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