「民間企業で培ったモノの見方・考え方を政治に生かしながら、子ども達のためのまちづくり、そして来る2025年問題に立ち向かいたい」深谷市議会議員・今井慶一郎(いまい・けいいちろう)さんインタビュー【PR】

前回、2019年4月に行われた深谷市の市議会議員選挙で2853票を獲得しトップで初当選を果たした今井慶一郎氏。その後は「民間企業の社員として23年間、培ったモノの見方・考え方」で市政に臨み、福祉文教委員会の副委員長として、コロナ禍で大きな影響を受けている市政の立て直しに積極的に取り組んでいます。

また、子育て世代のひとりでもある今井氏は少子高齢化問題も専門の分野として取り組んでいます。改めて選挙に出られたきっかけや、トップ当選されたことでの心境、現在の活動と初当選から変わらぬ政治信条などをお伺いしました。

選挙ドットコム編集部(以下「選コム」):選挙に出ようと思われたきっかけはなんでしたか?

今井慶一郎氏(以下「今井氏」):小学生になる長女がいるのですが、その子が大人になって家庭を持った時、「やっぱり深谷で過ごしたい!!」と思ってくれるようなまち。今の子ども達が将来にわたって定住できるまち。そんなまちをつくるのが親の役目ではないか、と日頃から考えていました。そして、それに取り組むために、今までの社会経験を政治に生かして市議会議員として頑張ってみたいと思いました。

その思いが強まった同じ頃、勤めていた会社が変革の時を迎えていたことから、この機会だと思い、一歩踏み出す決意をしたのです。市議会議員になるという目標設定がはっきり定まりました。

選コム:選挙に対する準備は期間も含め、どのような感じでしたか?

今井氏:義理の叔父が市議会議員だった方でしたので、幸いにも、市議会議員の心得を聞くことができておりました。2019年4月の選挙に向けて動き出しましたが、勤めていた会社との兼ね合いもあり、2019年1月より本格的に活動を始めました。

選コム:「短期決戦」ですね。それでトップ当選するってものすごいことに思えるのですが

今井氏:まさに「短期決戦」でしたので、義理の叔父の教えの通り、後援会活動として自分の親族関係、仕事関係、そして自治会関係の方々のお声を聞くために徹底的に動きました。短期間である分、あまり広範囲に捉えず、自分の活動の拠点から凡そ10キロ圏内を集中的に歩き回りました。ここで出会い、お声を聞けた半数の方々が投票に行き、その更に半数の方々から票を頂ければ何とか当選が見えてくると、自分なりの数値目標を設定して活動しました。

また、当然ながら地元の企業や団体などに対しては無名の存在だったので、少しでも知名度を上げるために、辻立ちとして週に3~4回、朝の通勤時間帯に駅に立ち、駅を利用される方と顔を向き合うことに努めました。

だから、トップ当選と知ったときは、本当に驚きました。これは、私の活動に賛同頂いた皆様から細やかなご支援を頂けた結果であり、それは今でも、いつもいつも感謝の念でいっぱいです。本当に有難うございます。

選コム:深谷市の朝は寒いとお聞きしていますが、週3~4回の辻立ち、よく頑張りましたね。

今井氏:確かに、朝は身体が芯まで冷える寒さです。ただ、清楚な雰囲気を大事にしたかったのでマフラーや手袋はせずに、スーツにコート、革靴のスタイルで駅に立ちました。地面の冷気が身体に沿わないよう、靴下を3枚履きましたが、それでも足の指は霜焼けみたいに腫れましたし、顔や手は感覚がなくなりました。

選コム:さすが、民間企業の経験者が考える感覚ですね。議員になられてからはどうですか?

今井氏:私は公約にも掲げていますが、民間企業で培ったモノの見方・考え方はブレないように努めています。だから、他の議員の方々とは違った角度からモノの捉え方をすることもありますが、それが自分の魅力と考え、これからも政治信条に持ち続けます。

選コム:それは、例えばどんなことですか?

今井氏:例えば、近年注目されている「SDG’s」。これをどのように進めて行くか、という議論がありますが、SDG’sの17の目標全部を満遍なく推し進めることは、一人の議員ができることには限界があるわけです。それならば、自分としては17の目標のうち、専門的に取り組めるのはどれか。それを宣言するべきと思い、私は《3.すべての人に健康と福祉を》《11.住み続けられるまちづくりを》を宣言し、実践しております。

また、コロナ禍の中では、困窮している方々に手を差し伸べるためのいろいろな議論が交わされますが、市民の方から「本当に困っている人は、今、何をすればいいのかがわからないんだ」、というお声をいただきました。それであれば、可能な限りお一人お一人の声をお聞きして、今できることを所管部署と協議して、解決しようと、日々取り組んでおります。

これらの動きは市政全般から見れば小さいですことが、それを一つ一つ解決し、積みかさなれば大きな結果となる。そしてそれが過ごしやすいまちづくりに繋がるのものと考えております。

選コム:では、深谷市は今、渋沢栄一さんの故郷ということで全国的に注目されていますし、令和4年には大規模なアウトレットモールがオープンしたりと大きな事業も続いておりますが、この辺はどうお考えですか?

今井氏:私も民間企業では不動産業に携わっていました。新鮮なまちづくりにも取り組んでいましたので、深谷市の公共事業の取組に対しては、同調いたしますし理解ができます。規模の大きな事業は行政側がしっかり執り行い、議員は緻密な監査を行うものと考えますので、執行状況を適時注視しております。渋沢栄一翁においては、歴史上の人物の顕彰事業は一過性となりやすい。今は流行の最中であり、行政の側も他の議員の方々も一生懸命に取り組んでおられますので、私は流行が去りつつありそうな時に、一過性とさせないためにできることを考えております。例えば、メディアでは取り上げられていない渋沢栄一ゆかりの歴史などを探索するため、「深谷こよみ会」のメンバーとして、PRに取り組んでおります。

魅力的な公共事業を主な政策として取り上げても良いかと思いますが、ただ、私としては、例えば「通学路の道の白線が消えているから引いてくれ」とか、「事故が多発する場所だからカーブミラーをつけてくれ」とか、市民の日々の生活で「そのとおり」と思える困りごとのストレスを少しでも早くなくしていくことが市議会議員の活動の義務であり魅力と考えて、地域コミュニティに主眼をおいて取り組んでおります。

選コム:なるほど。それこそが今井さんの考える「まちづくり」に繋がりますね。ところで、今井さんの強みは何ですか?

今井氏:「家庭共育」(教育ではなく共育)です。家庭(家族)が大人・子どもの立場を超えて共に考え育っていく。例えば子育てについて。私は民間企業に勤めていた時、妻が開業医であるために育児に集中しにくい等の理由から、凡そ1年間の育児休暇を取りました。当時、民間企業の男性の育児休暇取得率は凡そ2%、1年間というのは皆無に等しかったと思います。その貴重な経験から、育児休暇は時間的な分散取得が効果的であることを発見しました。このことは自分の功績と捉え、今後、自治体や国に強く訴えてまいります。 

また、私はファイナンシャルプランナー(CFP)の資格を取得しておりますが、自治体経営として、例えばバランスシートなど行財政においても民間の経営手法というのは生きてくるわけですし、市民の皆様の暮らしや老後の生活、そしてとくにコロナ禍における医療のご質問にも、専門家との広い繋がりや自らの知識を活用して一つ一つにお答えができていると感じております。特にこれからは、かつての団塊世代の方々が75歳以上となる、いわゆる「2025年問題」という切実な事態を迎えます。少子高齢化は民間感覚が十分に必要で、ここは自分の強みを発揮すべき課題と考え、問題の研究に取り組んでいます。これらが私の強みです。

選コム:今井さん、体つきがしっかりしていますが、趣味とかはお持ちなのですか?

今井氏:私は医療関係者でもあることから、長寿健康の促進を公約にしております。それゆえ自らがお手本になろうと思い、体づくりに励んでいます。今は週に3~4回、1時間程度ジム通いやジョギングをしています。ジョギングについては、小学生の下校時になるべく合わせて、ジョギングパトロールをするように努めております。

また、私は護身術のライセンスを持っています。コロナ禍で中々実施できていませんが、子どもや高齢者の方々に自分の身を守るための術を教えられる機会を今後作って行ければと考えております。現在は、地元深谷市のユーチューバー「まりなおチャンネル」様のご協力を頂き、護身術のユーチューブ配信にチャレンジしております。

選コム:最後に、深谷市をどんなまちにしていきたいですか?

今井氏:最初に述べましたが、子ども達が世界に羽ばたき、別の場所に住んでいたとしても、「やっぱり深谷で過ごしたい

」と自ら思ってもらえるまちにしたいです。今、全国のほとんどの自治体が移住・定住の事業に取組み・まちの魅力を発信しております。だから、「移住」については、実際のところ成果は出にくい。また、このコロナ禍において、生活様式も急激に変化をしているわけですから、深谷市民が深谷市に住み続けてもらえるため、そして深谷市の魅力を小さい頃から知っている子ども達がいつでも深谷に戻って来られるための「定住」や「Xターン(地元など1つの拠点を中心として、状況に合わせて移住を繰り返すこと)」に注力したい。そのためには新鮮なまちづくりに加えて、今、深谷氏にある歴史や文化の伝承に注目していきたいと考えております。

実は私は「移住」者です。故郷は宮崎県日南市。海と山に囲まれた温暖な場所です。子どもの頃は、休みの日に友達と一日中海で釣りや海水浴をして遊びました。また、私は母と4人兄弟の母子家庭でしたので、漁師の方々の心意気で、市場に出さない魚などを度々分けて頂き、たくさん魚を食べて育ちました。日南市はプロ野球のキャンプ地でもあり、11月と2月は賑わいを見せています。そんな故郷に、ふと「住みたい」と思うことが有ります。この思い、これこそが「移住」・「定住」の本質だと思うのです。

私は、深谷市が誇る農業、広大な空の景色、キレイな川の流れ、盛んな祭り、厚い人情、これらのモノ・コトで子ども達が思い出を沢山作り、その思い出を宝に、子ども達が将来、帰ってきたいと思えるまちをつくります。

これからも、当たり前のことを当たり前にやる。民間企業で培った、モノの見方・考え方で、これからの深谷市を皆さんと考え、政策を実行したいと思います。

選コム:民間企業で培われた感覚、移住者だからわかる市民目線でのまちづくりの考え。良く理解できました。そして、それらを生かして市政に取り組むお話。さすが初の立候補でトップ当選を成し遂げる方と実感いたしました。今回は、お話をお聞かせいただきありがとうございました。

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