ヤンキースが正一塁手を確保 リゾと2年3200万ドルで合意との報道

「ESPN」のジェシー・ロジャース記者によると、ヤンキースは昨季途中にカブスからトレードで獲得し、シーズン終了後にFAとなったアンソニー・リゾと2年3200万ドルで再契約することで合意したようだ。これにより、フレディ・フリーマン争奪戦からの撤退が濃厚。内野4ポジションにリゾ、DJ・ルメイヒュー、グレイバー・トーレス、ジョシュ・ドナルドソン、アイザイア・カイナーファレファと5人のレギュラークラスを擁することになった。ロジャース記者は今季終了後のオプトアウト付きであることを伝えている。

現在32歳のリゾは、昨季カブスとヤンキースで合計141試合に出場して打率.248、22本塁打、61打点、OPS.784を記録。ここ2シーズンはOPSが.800を下回っているものの、2014年から2019年まで6年連続で25本塁打以上、OPS.846以上をマークするなど、カブス時代にはコンスタントに好成績を残してきた。また、ゴールドグラブ賞を4度受賞しているように、安定感のあるディフェンスにも定評があり、優れた人間性も含め、多くの面でチームに貢献できる好選手である。

ヤンキースはDHの枠がジャンカルロ・スタントンで埋まっているため、5人の内野手(ルーク・ボイトも含めると6人)を内野4ポジションで使い分けていくことになる。おそらく、一塁リゾ、二塁トーレス、三塁ドナルドソン、遊撃カイナーファレファが基本の布陣となり、ルメイヒューは対左投手時に一塁に入ったり、トーレスやドナルドソンの休養時・故障時に二塁や三塁を守ったりして、ユーティリティ的に使われることになりそうだ。

一塁とDHが完全に埋まったことを考えると、2020年ア・リーグ本塁打王のボイトは戦力構想外であることが確実。ユニバーサルDHの採用によりトレード先の選択肢も広がっており、ブライアン・キャッシュマンGMは今後、ボイトのトレードを模索していくことが予想される。

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