フィリーズが長距離砲シュワーバーと合意 4年7900万ドルとの報道

メジャーリーグ公式サイトが得た情報によると、フィリーズはレッドソックスからFAとなっていた長距離砲カイル・シュワーバーと4年7900万ドルの契約を結ぶことで合意したようだ。左翼手を補強する必要性を感じていたブライス・ハーパーは「彼は実績のある勝者だ。どのチームへ行っても素晴らしい仕事をしてきた。左翼の穴を埋め、大きな戦力となってくれるだろう」とシュワーバーの加入を歓迎。シュワーバーは身体検査を経て正式契約後、今週中にキャンプに合流する見込みとなっている。

現在29歳のシュワーバーは、昨季ナショナルズとレッドソックスで合計113試合に出場し、打率.266、32本塁打、71打点、OPS.928をマーク。開幕当初は4番や5番を打っていたが、6月中旬からリードオフマンを任されると打棒が爆発し、18試合で16本塁打という量産を見せた。7月上旬に故障し、初選出されたオールスター・ゲームには出場できなかったが、レッドソックス移籍後も好調を維持してポストシーズン進出に貢献。ポストシーズンでも3本塁打を放ち、存在感を示した。

昨季記録した「2試合で5本塁打」、「10試合で12本塁打」、「18試合で16本塁打」はいずれもメジャータイ記録。18試合のスパンで16本塁打を放った選手は、昨季のシュワーバーのほかに、1998年のサミー・ソーサと2001年のバリー・ボンズだけ。まさに歴史的な本塁打量産だった。ハーパーは「彼がナショナルズで成し遂げたことは本当に印象的だった」とシュワーバーの本塁打量産を振り返っている。

守備面に不安を抱えるシュワーバーだが、今季からナ・リーグでもDH制が採用されるため、特に大きな問題とはならないだろう。地区5連覇の黄金期(2007~11年)を最後にポストシーズンから遠ざかっているフィリーズだが、シュワーバー、ハーパー、J・T・リアルミュート、リース・ホスキンスらが形成する打線の中軸は他球団にとって大きな脅威となりそうだ。

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