ロイヤルズが38歳右腕グレインキーと1年契約 12年ぶりの古巣復帰

日本時間3月17日、ロイヤルズはアストロズからFAとなっていた38歳のベテラン右腕ザック・グレインキーと1年契約を結んだことを発表した。契約条件は球団から発表されていないが、年俸1300万ドル+出来高200万ドルであることが報じられている。グレインキーはサイ・ヤング賞に輝いた2009年を含め、メジャー最初の7シーズンをロイヤルズでプレーしており、2010年以来12年ぶりの古巣復帰。未熟な若手投手が多い球団だけに、殿堂入り候補のベテラン右腕は最高のお手本となりそうだ。

グレインキーは2010年12月にブリュワーズへトレードされたあと、エンゼルスを経てドジャースに加入。2015年には19勝3敗、防御率1.66、200奪三振の好成績で最優秀防御率のタイトルを獲得し、サイ・ヤング賞投票で2位にランクインした。その後はダイヤモンドバックスを経てアストロズへ移籍し、昨季は30試合(うち29先発)に登板して171イニングを投げ、11勝6敗、防御率4.16、120奪三振をマーク。通算成績を219勝、2809奪三振に伸ばし、メジャー史上19人しか達成していない3000奪三振の達成が近付いている。

ロイヤルズはレッズとのトレードでベテラン左腕のマイク・マイナーを放出しており、先発投手はブラッド・ケラー、ブレイディ・シンガー、クリス・ブービッチ、カルロス・ヘルナンデス、ダニエル・リンチ、ジャクソン・コワーと20代中盤の若い選手ばかり。コミュニケーション能力の高い選手ではないとはいえ、経験豊富なグレインキーは若手投手にとって最高のお手本となるに違いない。

グレインキーは以前「通算2ケタ本塁打と2ケタ盗塁を達成したい」と語っていたことがあるが、今季からユニバーサルDHの導入によりナ・リーグでもDH制が採用されることに。通算9本塁打、9盗塁をマークしているグレインキーだが、ナ・リーグで打席に立てなくなったことがア・リーグのロイヤルズへ復帰するという決断に影響したのかもしれない。

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