まん延防止解除「手放しでは…」 中小旅行会社に長引く影響、新たな旅行も

「GoToトラベル」が再開しても、中小旅行会社が受ける恩恵は多くないという声も…=観光庁HPより

 神奈川県内でもまん延防止等重点措置が21日の期限で解除されることになったが、桜咲く季節に日常を取り戻そうという動きが広がる中で、地域に密着した中小旅行会社の表情は険しい。解除後に旅行客らが各地に足を延ばせば感染が再拡大する不安は拭えない。手放しで喜べない状況は続くが、オンラインツアーなどで、「ウィズコロナ」時代に合った旅行に注力する動きも生まれている。

 「ツアーを作ってはキャンセル、作ってはキャンセルという状況を経て、今はまったく仕事がない。コロナ禍前と比べて、売り上げは1、2割程度」。江ノ新旅行サービス(横浜市泉区)の谷津伸一代表(58)はため息をつく。老人会や企業などの団体バス旅行を収益の柱としてきたが、需要回復の見通しはまったく立たない。

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