カブス・鈴木は実戦デビュー目前 ロス監督「準備を進めている」

5年8500万ドルの大型契約でカブスに加入した鈴木誠也の実戦デビューが近付いているようだ。日本時間3月23日、デービッド・ロス監督は報道陣に対して「(鈴木の実戦デビューが)決まったらできるだけ早くお知らせするよ。彼は準備を進めている。まもなく準備が整うだろう」とコメント。「ラインナップは試合の前日に(クラブハウスに)張り出されるから、皆さんもすぐにわかると思うよ」と付け加えた。鈴木がカクタス・リーグのオープン戦で実戦デビューする日は近そうだ。

鈴木はここ数日、オープン戦での活躍を予感させながら、実戦形式での打撃練習に取り組んでいる。ロス監督によると、鈴木が調整の一環としてマイナーリーグの練習試合に出場する予定はないという。指揮官は「彼はメジャーリーガーだ。本人が望まない限り、彼をマイナーの試合に派遣して余計な打席に立たせるようなことはしない。状態はとてもよさそうに見える」と話している。また、メジャーのキャンプ地には打者を相手に投げる必要がある投手も余っているため、わざわざマイナーの試合に出場させる必要はない、という事情もあるようだ。

鈴木が加入したことにより、カブスの外野のレギュラー争いは激化している。昨季ブレイクしたラファエル・オルテガは、右翼から中堅に移ったジェイソン・ヘイワードらと出場機会を争う状況だが、「鈴木の加入が僕の出場機会に影響を与えることは理解している。でも、精神的な部分や練習に取り組む姿勢に影響を与えることはないよ」と平常心を強調。「周りのことは気にせず、自分の仕事をして、チームに貢献することだけを考えていきたい」と語った。

ロス監督は「スプリング・トレーニングが終わりに近づくにつれて、いろんな決断をしていくつもりだ。選手たちがみんな健康なら、選手起用の柔軟性などを考慮しながら、どのようにロースターを組むのがベストかを考えていく」とコメント。新加入のクリント・フレイジャーらも出場機会を虎視眈々と狙っており、開幕ロースター決定まで熾烈な競争が続いていく。

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