命と骨髄移植テーマの映画 糸魚川市出身・俳優 主演の樋口さん講演

 糸魚川法人会の公開講演会が22日、糸魚川市大町1のヒスイ王国館で開かれ、同市出身で俳優の樋口大悟さんと、映画監督の両沢和幸さんが「繋げて貰った命~映画にするまで僕の闘病は終わらない~」と題して講演を行った。会員と一般市民ら約90人が参加した。

 樋口さん(44)は急性骨髄性白血病を患い、骨髄移植をした自身の経験を基に、命の尊さや骨髄移植をテーマにした映画『みんな生きている~二つ目の誕生日~』の製作を企画。自ら白血病の青年役の主演を務める。「元気になって演じている姿を見て、希望を持ってほしい」と映画に懸ける思いを語った。闘病生活を振り返り、「普通に生活できること、日常がいかに幸せか」とかみしめた。

 映画はドナー(骨髄提供者)や家族の心情にもスポットを当てて描かれている。脚本を手掛けた両沢監督は「それぞれがドラマを抱えている」と話し、テーマの切り口の一つとしてリアルな実情を取り上げた。

映画に懸ける思いや糸魚川での撮影エピソードなどを語った、企画主演を務める樋口さん(右)と両沢監督

 撮影の半分は糸魚川市内で昨年夏に行われ、スクリーンに駅前通りやヒスイ海岸などが登場する。同日は予告編が披露された。樋口さんは「形になったことをあらためて感じ、生きていることへの感謝がより一層深まった」と伝えた。

 今年12月に糸魚川で先行公開の予定。

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