【アシタノカラダ第7回 栄養学】 亜鉛ってなんだ?

“亜鉛”ってどんなもの?

亜鉛は必須微量ミネラルの一種で、体の成長と発達を支える重要な栄養素です。タンパク質やDNAの合成をはじめ、体の免疫機能の働きにも大きく関わっています。また味覚を生み出す味細胞に深く関係するので、亜鉛不足になると味覚障害、免疫機能障害、皮膚炎、慢性下痢などを招くリスクが高まります。

妊娠中や授乳中の人、スポーツなどによる発汗量が多い人は不足傾向にあるので気をつけましょう。反対にサプリメントなどで過剰摂取になると吐き気、嘔吐、食欲不振などの症状が現れる場合があるので注意してください。亜鉛は体内で作れないので、食品から摂取する必要があります。通常の食生活では過剰摂取の心配はないので、免疫力を高めるためにも意識して摂りいれましょう。

こーんな食材に入ってる!(100gあたりの亜鉛含有量)

●カキ(生:14.5mg、フライ:11.9mg) 

●ビーフジャーキー(8.8mg)

●豚のスモークレバー(8.7mg) 

●パルメザンチーズ(7.3mg)

●牛肉(もも/焼き:6.6mg) 

●卵黄(生・ゆで:4.2mg)

1日に必要な亜鉛の推奨量は

男性11mg(18〜74歳)、女性8mg(18〜74歳)です。

※妊婦は+2mg、授乳婦は+4mgです。

摂取のポイント

亜鉛は米ぬかや玄米などに含まれるフィチン酸によって吸収を妨げるとされています。効率よく摂取するには、吸収を促進するクエン酸やビタミンCを多く含む梅干しやレモンなどを、亜鉛が豊富な食材と上手に組み合わせるのがオススメです。

オススメのこんだて

●カキフライのレモンがけ   

●牛肉の梅しぐれ煮

●スモークレバーのニラいため 

●カキの粉チーズソテー など

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」、文部科学省「食品データベース」/監修:広島県栄養士会

© 株式会社中国新聞社