左腕不足のメッツなど複数の球団がベテラン左腕・ワトソンに興味か

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、メッツなど複数の球団がベテラン救援左腕トニー・ワトソンに興味を示しているようだ。メジャー通算防御率2.90を誇るワトソンだが、昨季終了後にジャイアンツからFAとなり、依然として市場に残ったままとなっている。メッツは救援左腕がマイナー契約のチェイセン・シュリーブとアレックス・クラウディオくらいしか見当たらない状況。ブルペンの左右のバランスが極端に悪く、ワトソンのような救援左腕の獲得が検討されるのは自然な流れと言える。

現在36歳のワトソンは、昨年3月末にフィリーズを解雇されたところをエンゼルスが年俸100万ドルで拾い、7月末にトレードでジャイアンツへ移籍。2球団合計で62試合に登板し、7勝4敗、19ホールド、防御率3.92をマークした。パイレーツ時代には安定感抜群のセットアッパーとして活躍し、自己ベストの防御率1.63を記録した2014年にオールスター・ゲーム選出。翌2015年も1点台の防御率(1.91)をマークし、自己最多の41ホールドを記録した。

メッツはジョーイ・ルケーシーが昨年6月にトミー・ジョン手術を受けているため、先発6~7番手という位置付けのデービッド・ピーターソンを除けば、メジャーで使えそうな左腕はマイナー契約のシュリーブとクラウディオくらいしか見当たらない。2012年以降、短縮シーズンの2020年を除いて必ず60試合以上に登板し、通算防御率2点台のワトソンは、救援左腕不足のメッツにとって魅力的な存在であることは間違いないだろう。

移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は、ワトソンを「FA市場に残っている最高の救援左腕」と評価。他にはフェルナンド・アバッド、ヘクター・サンティアゴ、ロス・デトワイラーらも市場に残っているが、メジャーでの実績ではワトソンが群を抜いている。開幕までの2週間弱のうちに、ワトソンがどこかの球団と契約する可能性は高そうだ。

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