オリオールズのブルペンがさらに弱体化 主力2人をトレードで放出

日本時間4月4日、オリオールズはマーリンズとのトレードが成立したことを発表し、救援右腕コール・サルサーと救援左腕タナー・スコットをマーリンズへ放出した。この2人は勝ち試合の終盤を担うことが予想されていた主力リリーバーであり、もともと強固とは言えなかったオリオールズのブルペンはさらに弱体化。主力リリーバー2人を放出した対価として、マーリンズからは若手有望株2人と後日指名選手1人、さらに戦力均衡ラウンドBのドラフト指名権を獲得した。

強豪4チームが揃うア・リーグ東部地区において、今季も最下位が確実視されているオリオールズ。数少ない勝ち試合の終盤を担った2人のリリーバーをトレードで放出し、ブルペンはマイナーリーグかと錯覚するほどの頼りないメンバーとなった。

現在32歳のサルサーは、昨季オリオールズで60試合に登板して5勝4敗8セーブ、6ホールド、防御率2.70の好成績をマーク。2019年9月に29歳でメジャーデビューを果たした遅咲きの投手だが、今季はオリオールズでクローザーを務めることが予想されていた。

一方、現在27歳のスコットは、昨季オリオールズで62試合に登板して5勝4敗、16ホールド、防御率5.17を記録。2020年には25試合で防御率1.31の好成績を残しており、弱体ブルペンのオリオールズにおいてサルサーにつなぐセットアッパーを担う投手だった。

この2人を放出したことにより、オリオールズの今季のクローザーは現在27歳のディロン・テイトが最有力に。2015年ドラフト全体4位でレンジャーズに指名された元有望株だが、プロ入り後は伸び悩みが続き、2019年からリリーフ転向。昨季は自己最多の62試合に登板して防御率4.39を記録したが、通算セーブはわずか3つだけである。

マーリンズはオリオールズの主力リリーバー2人を獲得することでブルペンに厚みを加えることに成功。クローザー候補のディラン・フローロが腕の痛みで出遅れ濃厚という状況のなか、頼れる戦力となりそうだ。

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