Vecchio Bambino 2022 Primavera(令和4年4月2日・3日開催) 〜 笠岡の街中を悠然と走るクラシックカーに手を振って応援

安全で快適に運転ができる最新テクノロジーを搭載し、デザインも美しい自動車が今では多く販売されています。

多く販売されている車のなかで、愛好家が多いクラシックカー・ヴィンテージカーと呼ばれる国内外の車には、最新の自動車にはない雰囲気と佇まいが。

最新の車にはない魅力は何なのでしょうか。

その答えは、実際にクラシックカー・ヴィンテージカーを目の前にすると得られるかもしれません。

そうはいっても実車を見る機会はなかなかありませんよね。

しかし、岡山県にはクラシックカー・ヴィンテージカーを見られるチャンスがあるのです。

それが、Vecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)

「ヨーロッパ製のクラシックカーを中心にした「Vecchio Bambino 2022 Primavera(チャリティー・クラシックカーラリー ベッキオ・バンビーノ2022春季大会)」が、令和4年4月2日と3日の2日間をかけて岡山県内で開催されたのです。

クラシックカーやヴィンテージカーの美しさや心地よいエンジン音を見たい聞きたいと思い、ラリー途中に立ち寄るポイントとして案内されていた岡山県笠岡市にある笠岡市民会館に行ってきました!

Vecchio Bambinoとは

Vecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)」は、岡山県の各地を訪れるクラシックカーツーリングの大会の総称です。

訪れた地域の人との交流を通じて、地域を盛りあげるイベント。

沿道に出て応援している人のようすから、地域をあげて大会を楽しんでいることがよくわかります。

また、震災復興・交通事故遺児の就学支援などを目的にしたチャリティー活動を行なうイベントでもあるのです。

チャリティー活動を主軸としたクラシックカーラリーであり続けたい」という想いをもって、令和4年4月2日・3日に12年目(19回目)の大会が開催されました。

令和4年4月の大会名は、Vecchio Bambino 2022 Primavera(チャリティー・クラシックカーラリー ベッキオ・バンビーノ2022春季大会)です。

「Vecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)」の意味は、イタリア語で「子どもの心を持ち続ける大人・永遠の少年」。

大会に参加しているドライバーや同乗者が、にこやかな笑顔で手を振る姿を見ていると、イタリア語のベッキオ・バンビーノの意味がまさにピッタリ。

子どもの心を持ち続ける大人が乗ったクラシックカー・ヴィンテージカー・スポーツカーが集結する大会は、クラシックカーファンでなくてもワクワクが止まらないことでしょう。

Vecchio Bambino 2022 Primaveraの参加車輌と参加台数

公式サイトによると、Vecchio Bambino 2022 Primaveraの参加車輌の規定は、「1972年までに製造されたヨーロッパ製のヴィンテージスポーツを中心に実行委員委の認める各年代の車輌」ということです。

19回目の大会にエントリーした車輌の台数は80台でした。

一番古い車輌が、1927年製のFORD MODEL T

一番新しい参加車輌は、2021年製のLAMBORGHINI HURACAN EVO SPIDER

製造年に約100年のひらきがある車輌は魅力的なものばかりで、見ていると時間がたつのを忘れてしまいそうになりました。

Vecchio Bambino 2022 Primaveraのルート

Vecchio Bambino 2022 Primaveraで、参加車輌が走行するルートは岡山県内各地です。

4月2日(土)は、岡山懸護國神社をスタートし、津山市中心商店街を通り、新見市からブラジリアンパーク鷲羽山ハイランドに到着するルート。

4月3日(日)は、ブラジリアンパーク鷲羽山ハイランドを出発し、倉敷美観地区、玉島通町商店街を通り、笠岡市立カブトガニ博物館、笠岡グランドホテル(駐車場は笠岡市民会館)で休憩をとり、井原市美星町、矢掛町を経由し、岡山プラザホテルがゴールというルートです。

公式サイトに、各ポイントの到着予定時刻と場所がわかる地図が掲載されていたので、時間と場所を確認して各ポイントに向かいます。

Vecchio Bambino 2022 Primavera 4月3日笠岡市内のようす

AUSTIN HEALEY 100/6 (1957年)

4月3日(日)の午前11時、参加車輌は休憩ポイントである笠岡グランドホテルに立ち寄るため、笠岡市民会館の駐車場に集結すると案内があったので、筆者は午前10時40分ごろに笠岡市民会館に行き、クラシックカー・ヴィンテージカーを待つことにしました。

しかし、11時になっても参加車輌が来る気配はありません。
どうやら遅れていたようです。

11時を少々過ぎたところで、先頭のクラシックカーが到着しました。

最初に駐車場に入ってきたのは、AUSTIN HEALEY 100/6 (1957年)でした。

AUSTIN HEALEY 100/6 (1957年)

曲線が美しい!

笠岡市民会館駐車場にぞくぞくと到着

ARNOLT BRISTOL (1954年)

参加している車輌は、まとまって走っているのではなく、各々のペースで走っているようです。
そのため、到着時間はまちまちでした。

AUSTIN HEALEY (1960年)

笠岡市民会館駐車場入り口でスタッフに誘導され、駐車場の奥に進みます。

AUSTIN HEALEY SPRITE MK-1 (1960年)

最初に到着したUSTIN HEALEY 100/6 が、美星町を目指し笠岡市民会館を出発したあとも、参加車輌が笠岡市民会館に入っていました。

笠岡市民会館に集まったクラシックカー・ヴィンテージカー

笠岡市民会館に到着した車輌は、スタッフが誘導するところに駐車します。

参加者の人たちは、笠岡グランドホテルで休憩です。

車輌の多くが到着した段階で、駐車場への入場規制がとかれました。

それでは、集まったクラシックカー・ビンテージカー・スポーツカーの一部を紹介しましょう。

SIMCA 8 SPORT BARQUETTE (1938年)です。

SIMCA(シムカ)は1934年にフィアット社がフランスで設立したメーカー。
ブルーのボディがきれいです。

▼こちらはERMINI GILCO 1100GP (1948年)。

イタリアのERMINI(エルミーニ)初期を代表するのがGILCO 1100GPです。

▼こちらはTRIUMPH TR3A (1960年)です。

英国TRIUMPH(トライアンフ)社によって生産されたロードスターです。
フロントグリルのホワイトがポイントですね。

笠岡市民会館駐車場で目にとまったクラシックカー

多くのクラシックカーとスポーツカーが集まる笠岡市民会館駐車場で、個人的に気になってじっくり見た車を紹介します。

TOYOTA SPORTS 800 (1969年)

TOYOTA SPORTS 800(トヨタ スポーツ800)は、トヨタ自動車の前進であるトヨタ自動車工業が製造した小型スポーツカーです。

通称「ヨタハチ」と呼ばれている、1960年代の小型スポーツカーの名車として評価が高いTOYOTA SPORTS 800を実際に見ることができて感激です!

MAZDA COSMO SPORT (1970年)

1963年の東京モーターショーで世界初の2ローター・ロータリーエンジン搭載車として登場したのが、MAZDA COSMO SPORT(マツダ コスモスポーツ)です。

直線と曲線が融合した美しいデザインに見惚れてしまいます。

DATSUN FAIRLADY 2000 SR311 LOW WINDOW (1967年)

DATSUN FAIRLADY(ダットサン フェアレディ) 2000 SR311の“フェアレディ”は貴婦人という意味です。

名前とは裏腹で、メーカー公称で最高速度205キロメートル/hをマークする国産初200キロメートル/h超えのモンスターマシンなのでした。

50年以上前の車輌とは思えないほどの美しいデザイン。

そして、中身は200キロメートル/hをたたきだすU20型エンジンを搭載しているところがすばらしい!

きれいに手入れされています。

オーナーは笠岡市在住のかたでした。

FORD MODEL T (1927年)

このFORD(フォード) MODEL Tは、19回目の参加車輌のなかで一番古く1927年のモデルです。

FORDと刻印されたむき出しのエンジンは迫力満点。

スクエアのデザインが個性的ですね。

CATERHAM 1600GT (1973年)

CATERHAM(ケーターハム) 1600GTは、イギリスのライトウエイトスポーツ。

この1600GTは「鈴鹿ナンバー」がついています。

オーナーに「鈴鹿から乗って来られたんですか?」と気になって尋ねると「いえいえ、途中までトラックで陸送しました。一度1600GTに乗って鈴鹿から来たことがあるんですが、帰りにちょっとえらい目に遭いまして」と苦笑されていました。

LAMBORGHINI COUNTACH LP500S (1984年)

1970年代のスーパーカーブームで主役級とされていたのが、LAMBORGHINI COUNTACH(ランボルギーニ カウンタック)です。

そのなかでもLP500Sは、323台しか生産されていないモデル。

エンジン部分を見せてくれました。

めったに見ることはできないですよ。

皆さん、熱心にのぞきこんでいました。

これぞスーパーカー!

笠岡市民会館を出発!

午後12時40分に笠岡市民会館を出発予定となっていました。

ほぼ予定通り、先に到着した車輌から4月3日のゴールである岡山プラザホテルを目指して車を走らせます。

出発するときには、無事にゴールできるようにと手を振り応援をしました。

笠岡市内をぬけて、次のポイント井原市美星町まで無事に着きますように!

笠岡市内を走るクラシックカー・ヴィンテージカー

笠岡市内を走るクラシックカーのあとをついて、しばらく筆者も車を走らせました。

沿道の人たちは、参加車輌が通り過ぎるときに、手を振って応援しています。

運転手、同乗している参加者は沿道の応援がうれしいに違いありません。

筆者も車を降りて、通り過ぎる参加車輌に大きく手を振りました。

おわりに

令和4年4月2日・3日の大会で12年目のVecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)

大会回数は19回目となり、参加車輌が通るルート近くに住んでいる人にとっては、恒例イベントになっているようです。

参加車輌が通る道沿いには、クラシックカー・ヴィンテージカーを見ようと、小さな子どもからシニアのかたまでが並んでいます。

ドライバーや助手席の人に大きく手を振るようすにほっこり。

80台がエントリーしていましたが、1日目から2日目にかけて、数台がリタイアしたようで、笠岡市民会館にたどり着くのは70台ほどになるだろうとスタッフの人に聞きました。

維持するためには、手間と時間とお金がかかるクラシックカー・ヴィンテージカー・スーパーカーをこよなく愛する人たちが集結した大会Vecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)

それぞれの車輌のオーナーが、どれだけ愛情を持って手入れしているかは、車を見ればわかります。

大切にしている車が、たくさんの人を笑顔にし、そして、チャリティー募金で困っている人を助けることができるVecchio Bambino(ベッキオ・バンビーノ)ならば、今後も開催され続けるのだろうと感じました。

美しいデザインと心地よいエンジン音を楽しみ、参加者が沿道で応援している人の温かさに触れたVecchio Bambino 2022 Primaveraでした。

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