【笑顔のおむすび】大分市に新たに子ども食堂誕生①

 シリーズ「笑顔のおむすび」。初回の13日は、4月、大分市に誕生した子ども食堂を取材しました。

 4月9日、大分市の滝尾校区公民館に、こども食堂がオープンしました。徳田英利さん(73)。たきお子ども食堂を主催する実行委員会の代表です。

 徳田英利さん

「私、建築士でして、ここを設計したんですよ。」

 徳田さんは、一級建築士として、多くの建物の建設に関わってきました。地元の滝尾校区公民館もその一つです。

 徳田英利さん

「これ(滝尾校区公民館)を見て、私に(他の公民館の)設計依頼があった。現地に行って建物見た時古かった。子どもが料理をもらいにくるんです。今でもそういう子どもがいるのかなと思ったときに、大分市に問い合わせをしたら、いるから滝尾校区に(子ども食堂が)欲しいと言っているんですと」

 徳田さんが子ども食堂を開こうと決めたのは去年はじめのこと。オープンに向けて準備を進めてきました。

 徳田英利さん

「たきたん号。滝尾のたき」

 食堂のシンボルにと自費で軽トラックを購入し、一目でわかるデザインを手作りしました。子どもたちの格好の遊び場です。子ども食堂のオープンが2日後に迫った7日とある場所を訪れる、ふたりの姿がありました。徳田さんの妻・真智子さんと、息子さんの妻・英里子さんです。ふたりは子ども食堂の調理を担当します。

 妻・真智子さん

「こんなにいいんですか?今度ビンゴゲームとかそういうのを楽しみにするものですから、ありがとうございます」

 フードバンクは、協賛企業などから寄贈してもらった食材を、生活が困窮している人に届くよう活動する組織です。ボランティアで運営されています。食べられるのに、様々な理由で流通に出すことができない食品。食料廃棄を減らすことと、生活の支援。その両方を目指します。

 フードバンク・東九州:姫野美奈さん

「賞味期限が近付くと他の4本が大丈夫でもその全体が引き上げの対象になるっていうようなことになるってお聞きして、日にちが仮に迫っていても大丈夫ですっていう方にお声かけをしてお配りするようにしています」

 徳田英里子さんインタ「あまり自分たちで費用をかけずにしていきたいなというのは思っているので、フードバンクさんや企業の方にもご協力いただいていてすごく助かっている」

 たきお子ども食堂では、中学生までには無償で食事を提供します。大分市の補助を受けていますが、それですべてをまかなうことはできません。フードバンクや企業の支えが不可欠です。この日は、もうひとつ別のフードバンクの協力で、米やマヨネーズなども、手配することができました。

 徳田英利さん

「こんにちは」

 この日徳田さんは、実行委員会の仲間とともに、公民館にほど近い公園へと向かいました。チラシを配って、子どもたちに呼び掛けます。

 徳田英利さん

「お願いします。お父さんお母さんに言って下さい。んじゃあ頼むなみんな。子どもの命は守らないといけないのでそれはしっかりコロナ対策をしていかないといけないと思ってる」

 7日、県内で確認された新型コロナの感染者数は500人を超え、これまでで2番目に多い数を記録しました。

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