復帰50年の県民大会、5月に延期で調整 県議会与党会派ら、コロナ拡大受け 

 沖縄県議会与党が中心となり、30日に開催を予定していた「復帰50年・基地のない平和で誇りある豊かな沖縄をめざす県民大会」について、大会実行委員会が開催日程を5月中旬以降に延期する方向で調整していることが、関係者への取材で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、集会開催は困難だと判断した。16日に実行委員会幹事会を開き、延期を正式に決定する方向。

 与党関係者は「(感染)拡大の場になっていいのかという議論があった」と説明。沖縄の日本復帰50年の節目となる5月15日以降に、延期する方向で調整していることを明らかにした。

 「県民大会」は、1971年に琉球政府の屋良朝苗主席(当時)が日本政府に申し入れた「復帰措置に関する建議書」(屋良建議書)の実現を目指し、政府に米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設の断念を求めることなど、五つの大会スローガンを決定していた。

 玉城デニー知事は8日の定例記者会見で「まだ正式に議論はないが、要請があれば検討していきたい。気持ちとしては前向きに参加していきたい」と述べ、参加に前向きな姿勢を示していた。

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