70年前の音色、茅ケ崎駅にお目見え 小出小の修復ピアノ 22、23日に

修理が完了した約70年前のピアノ(小出小提供)

 「70年前のピアノの音色を再び」-。JR茅ケ崎駅に22、23日、茅ケ崎市北部の市立小出小学校(同市芹沢)に約70年前からあるピアノがお目見えする。

 長年、学校の片隅に放置されていたピアノを市民団体「小出地区まちぢから協議会」が中心となって修復。当日は誰でも自由に弾くことができ、同協議会は「市民の皆さんにお披露目したく企画した」と話している。

 ピアノは、当時の地域住民がサツマイモを売ったお金で購入したという。当時の教諭によると、初めてピアノを使った授業で子どもたちの驚きや喜びようは大変なものだったという。また、地域で「ピアノお披露目会」が開かれるなど、小出地区に音楽の風が吹き渡った。

 だが、ピアノは時を経て断線したり、鍵盤が戻らなくなったりするなどして使われなくなり、倉庫の奥で忘れ去られてしまったという。

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