いじめなくす心構え学ぶ 本庄高で人権学習

いじめられている人に寄り添う大切さなどを学んだ本庄高の人権学習

 国富町の本庄高(田平裕三校長、285人)で12日、いじめをテーマとした人権学習があった。元宮崎公立大非常勤講師の蔵坪恵常(やすつね)さん(82)が講師を務め、新1年生97人がいじめや差別をなくすための心構えを学んだ。
 蔵坪さんは「かけがえのない私、大切なあなた」とのテーマで講演。自身がいじめを受けた経験などを伝えた上で、「努力してもどうにもならないこと、人間の中身とは違うことで優劣をつけることは差別。これらのことと、私という人間の値打ちとは一切関係がない」と強調した。
 また、いじめを苦に中学生が自殺した事例や残された遺族の思いなども紹介。傍観者にならず、いじめられている人を支える重要性などに触れ「人は、人によって傷つき、人によって癒やされる」と訴えていた。
 新1年の相澤遥菜さん(15)は「気持ちのこもった話を聞き、自分の中でも納得することが多くあった。もし友達がいじめを受けていたら、そばで支えられるようにしたい」と話していた。

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