相模原に「自主夜間中学」 講師は元教諭ら、一対一で無料指導 外国人の日本語習得にも対応

元中学教師らが一対一で指導する「相模原自主夜間中学」=大野北公民館

 年齢や国籍を問わず、誰もが無料で学べる場をと、相模原市内の市民団体が「相模原自主夜間中学」を設立した。4月から始めた授業では元中学教諭らがボランティアで講師を務め、生徒に一対一で指導。十分に教育を受けられなかった人や外国人らの受け皿を目指す。

 同市中央区の大野北公民館で15日、市立中3年の男子生徒(14)は数学の復習に取り組んでいた。かつて中学校の数学教諭だった照山幸子さん(77)が、問題の解き方をイラストやトランプを使って説明。男子生徒は「個別に教えてもらえるのはうれしい」と話した。

 自主夜間中学を設立したのは、市民団体「相模原の夜間中学を考える会」。今月中には市立の夜間中学が開校するが、自主夜間中学では教科を絞るなどして気軽に学び始めることができ、代表の吉田恵一さん(69)は「毎日学校に通うのは難しいけど学びたい、と思っている人はいるはず」と意義を語る。

 中学校の学習内容だけでなく、日本語の習得などにも対応する。授業は同公民館で、毎週金曜午後6時から2時間。生徒やボランティアを募集している。問い合わせは、吉田さん電話090(3049)7515。

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