「17歳以下の約75%がすでに感染」と発表、抗体検査で判明 米CDC

 米CDC(米疾病予防管理センター)は26日、新型コロナの感染由来の抗体を調べるサンプル調査について、最新の統計を公表した。それによると、今年2月末までに全米17歳以下の約75%に抗体がある、すなわちすでに感染していると推定されるという。

感染防止効果は不明、ワクチン接種の必要性訴え

 この検査は感染状況を把握するため、血液内の感染由来の抗体の有無をサンプル調査で調べるもので、米CDCが全米規模で定期的に行なっているもの。ワクチン由来の抗体は調査していないので、純粋に新型コロナにどのくらいの人が感染したかが分かる指標となる。

 26日に報告されたのは2月末時点での統計データ。全世代平均では昨年12月の33.5%から57.7%に上昇していたが、11歳以下で見ると44.2%から75.2%となっており、さらに顕著に増加していた。なおこの数値は17歳以下でみてもほぼ同じ増加割合だったという。なお米国小児学会は25日発表の別の調査で、把握できる発症例が直近2週間でそれ以前よりも43%増加したと報告している。

 CDCのワレンスキー博士は報告の中で、検出された抗体が今後の感染防止に役立つとは言えないとしたうえで、若年層のワクチン接種は引き続き必要だと訴えた。CDCによると、米国内の5〜11歳の子どもの1回目の接種率は35%、12〜17歳については約68%にとどまっている。

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