メジャーリーグ機構とヤンキースが2017年の手紙について声明を発表

日本時間4月27日、メジャーリーグ機構とヤンキースは「2017年の手紙」について声明を発表した。この手紙は、2017年9月にメジャーリーグ機構のロブ・マンフレッド・コミッショナーがヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMに宛てたものであり、これまで公開されていなかった。この手紙のなかで、マンフレッド・コミッショナーはキャッシュマンGMに対して、サイン盗み疑惑に関する調査結果を報告。ヤンキースは不正なサイン盗みではなく、ダグアウトの電話機の不適切な使用によって10万ドルの罰金を科された。

マンフレッド・コミッショナーは2017年9月14日付けの手紙のなかで、ヤンキースのサイン盗み疑惑について調査した結果、2015年と2016年にビデオルームを使用してサインを解読し、それを二塁走者を介して打者に伝達していたことが判明したということをキャッシュマンGMに伝えた。ヤンキースはダグアウトの電話機の不適切な使用で10万ドルの罰金を科されることになったが、レッドソックスが主張していたように、「YESネットワーク」のカメラを使ってサイン盗みをしたという事実はなかった。

この手紙のなかには、2017年シーズンにヤンキースがテクノロジーを活用してサイン盗みを行っていたという事実は含まれていない。マンフレッド・コミッショナーは2017年9月15日に電子機器によるサイン盗みに対して厳しい罰則を設けることを発表したが、ヤンキースがサイン盗みを行っていたのはそれ以前ということになる。それに対し、アストロズとレッドソックスは2017年9月15日以降のサイン盗みについて後日処分を受けている。

メジャーリーグ機構は「ダグアウトの電話機を(チャレンジによる)プレー変更以外の情報の送信に使用することが禁止されていたため、ニューヨーク・ヤンキースは電話機の不適切な使用で罰金を科されました。ヤンキースは当時のサイン盗みの規則には違反していません」と説明。ヤンキースも「我々はサイン盗みでペナルティを受けたのではなく、電話機の不適切な使用でペナルティを受けました。当時はメジャーリーグ全体で多くの球団がサイン盗みを競争ツールとして活用していました。2017年9月15日にビデオルームの使用に関する規定が明確化されて以降、ヤンキースはその規定に違反していません」と述べた。

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