日本時間５月８日、マリナーズはマット・ブラッシュのマイナー降格によって空いた先発ローテーションの１枠を埋めるために、有望株右腕のジョージ・カービーを昇格させる予定であることを明らかにした。カービーは日本時間５月９日に行われるレイズ戦で先発投手としてメジャーデビューする予定となっている。ブラッシュの代わりに誰が先発ローテーションに加わるか注目されていたマリナーズだが、カービーが日本時間５月８日のＡＡ級の試合の先発から外されたため、メジャー昇格の可能性が取り沙汰されるようになっていた。
現在24歳のカービーは2019年ドラフト１巡目（全体20位）指名でマリナーズに入団。「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングでは球団３位かつ全体30位にランクインしており、今季はＡＡ級で５試合に先発して24回2/3を投げ、２勝０敗、防御率1.82、32奪三振の好成績を残している。まだAAA級でのプレー経験はないものの、先発投手が不足しているというチーム事情もあり、飛び級でのメジャー昇格が決まった。
スコット・サービス監督は「スプリング・トレーニングが進むにつれて、彼は大きく成長した。彼とは今日、話をしたよ。ナーバスになるだろうけど、最終的には自分の能力を信じるしかないんだ、と伝えておいた」とコメント。「８イニングを投げさせるつもりはない。立ち上がりに多少荒れたとしても、試合を作ってほしい。ストライクゾーンを攻め、チャンスをモノにしてほしい」と有望株右腕への期待を語った。
カービーはプロ入り後に球速が上昇しており、当初は90マイル台前半だったスピードが現在は96～98マイルで安定するようになり、時には100マイルを計測することもある。この速球に加えて安定した制球力を有しており、スライダー、カーブ、チェンジアップの各球種も平均以上との評価を受けている。将来的にはエース格の投手へ成長することが期待されているが、まずはデビュー戦でのピッチングに注目したい。
なお、マイナー降格が決まったブラッシュはリリーバーとしての調整を行う見込みとなっている。
