パドレスが秋山翔吾とのマイナー契約を正式発表 AAA級に配属

日本時間5月10日、パドレスはレッズから解雇されてFAとなっていた秋山翔吾とマイナー契約を結んだことを正式に発表した。秋山は4月末をアメリカ球界残留のデッドラインと定め、各球団からのオファーを待ち続けた。一時は日本球界復帰の可能性も取り沙汰されたが、パドレスからオファーがあり、マイナー契約を結ぶことで合意。今後はパドレス傘下AAA級エルパソでプレーし、メジャー昇格に相応しい結果を残し続けながら、メジャー昇格のチャンスを待つことになる。

現在34歳の秋山は2019年オフに埼玉西武ライオンズから海外FA権を行使し、3年2100万ドルでレッズと契約。レッズにとって球団史上初の日本人選手だった。ところが、最初の2シーズンは合計142試合に出場して打率.224、0本塁打、21打点、9盗塁、出塁率.320、長打率.274、OPS.594と入団前の期待に応える活躍を見せることはできず、打撃改造や増量に取り組んで臨んだ今春のオープン戦でも低調。レッズは秋山を開幕ロースターから外すことを決め、秋山がマイナー降格を拒んだため、日本時間4月6日に解雇が決まった。

今季のパドレスは左翼ジュリクソン・プロファー、中堅トレント・グリシャム、右翼ウィル・マイヤーズという外野陣で開幕を迎えたが、プロファーは5本塁打を放っているとはいえ、打率.170、OPS.690と低調。グリシャムは打率.153、1本塁打、OPS.517と不振に苦しんでおり、打率.218、0本塁打、OPS.527のマイヤーズは右手親指の打撲で戦列を離れている。このほか、ホセ・アゾカー、マット・ベイティ、トレイス・トンプソン、C・J・エイブラムスが外野手として起用されているが、打率はアゾカーの.208がトップ、OPSも同じくアゾカーの.571がトップという惨状であり、外野手の駒不足は深刻な状況となっている。

パドレスが秋山にマイナー契約のオファーを提示したのは、外野手の駒不足というチーム事情があったからだろう。秋山がAAA級で結果を残すことができれば、メジャー再昇格を果たす可能性はそれほど低くないと思われる。

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