横須賀・記念艦「三笠」が完成120年 日露戦争の日本海海戦で勝利導く 保存会は節目に来場呼び掛け

120年前の建造当時から残る部品を説明する三笠保存会の中塚久雄専務理事

 横須賀のシンボル・記念艦「三笠」が今年、完成から120年を迎えた。日露戦争で日本海海戦を勝利に導いた殊勲艦。三笠保存会の中塚久雄専務理事(70)は「先人のドラマに思いをはせてほしい」と節目を機に来場を呼びかけている。

 「この床板のチーク材は完成当時からの物です。水兵がヤシの皮で磨いたそうです」と中塚さん。三笠は1902年3月、英国のビッカース造船所で完成した。太平洋戦争後の荒廃などもあり、建造当時からの部品で健在なのは全体の45%程度という。

 迫り来るロシアの脅威を前に、軍備増強を迫られた日本は当時の金額で1200万円をかけて購入した。

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