5月22日は錦織一清の誕生日 − 少年隊「PGF」誰にも似てない今のニッキがいいんだよ! 

リリース当時より今聴くほうが沁みる!? 少年隊の名曲「PGF」

2020年に遅まきながら少年隊推しになった私。80年代のヒット曲の印象が強い少年隊だが、90年代にリリースした曲も素晴らしかったことは大きな発見だった。ゴージャスに、セクシーに、エレガントに、クールに…… と、多面的な魅力にあふれた名曲揃い。PLAYZONEでより成長し、表現力豊かになった少年隊だからこそのパフォーマンスが堪能できる。

なかでも印象的だったのが、1995年にリリースされたシングル「oh!!」のカップリング曲「PGF」。「PGF」とは、“Positive Girl Friend” の略。タイトル通り、女性たちへの応援歌みたいな、軽快かつ明るい元気が出る曲だ。なのに、いつも聴くたびにホロッときてしまう。

 からだの線や髪型に僕は  ときめいていたわけじゃないよ  信じて たとえ抱かなくても君を  好きに違いないのさ

付き合いが長く、セックスレスになったカップルを彷彿させる歌詞が、50代に入った私には沁みる。若い頃のような髪のツヤは失われ、中年太りも気になる…… そんな自分に向けられているような気になってしまう。昔からの少年隊ファンも、リリース当時より少年隊と共に歳を重ねてきた今のほうが、胸にくるのではないだろうか。少年隊の曲としてはめずらしく、私たちでも真似できそうなサビの振付も印象的だ。

 PGF Oh, you can do  誰にも似てない君でいい  PGF Oh, きっと大丈夫 だから  PGF Oh, I can do  世界で一つの愛をいま  PGF Oh, everyday  二人 育ててゆこうよ 1,2,3

サビでパラパラ風に手を動かすダンスは、映像を見ていると真似したくなる。当時PLAYZONEで、少年隊と一緒に「PGF」を踊った方たちが、ほんとうらやましい。

今の “Uncleニッキ” もカッコいい! 50代ならではの錦織一清の魅力

80~90年代の少年隊は、とにかく美しい。3~4分間の曲が一つのミュージカルとして完成されている。特に錦織一清の完成度は、姿もパフォーマンスも頭抜けている。当時の映像を観た後に2020年のニッキを見たときは、正直「ずいぶんオジサンになったな」と思ってしまった。そもそも昔が美しすぎたのだろう。

とはいえ、今のニッキはニッキで、知れば知るほど魅力的で味わい深いことに私は気がついた。公式ファンクラブ「Uncle Cinnamon Club」やTwitterの投稿、雑誌『昭和40年男』の連載などで見せる、マニアックすぎる博識ぶりやユーモア。演出家としての情熱。忘れちゃいけない、ジャニーズ事務所退所後のソロ曲もいい。ちょっとガサッとした低音ボイスは、50代ならではの魅力にあふれている。

この春、ついに生ニッキを拝める機会があった。ニッキ演出の舞台劇『毒薬と老嬢』、そのアフタートークショーにニッキが出演する回を運よく見ることができた。まぁオジサンだしね…… なんて思っていたのだが、ニッキが登場した途端、「わっ! やっぱカッコいい」と思わずつぶやいてしまった。

「応援してもらってすごくうれしいんですけども、反面、すごく照れくさいというか恥ずかしいですね。こうやって出ることも、夢壊してるんじゃないかとか思うからね」

「今、少年隊ブームが最燃」というニュース番組でニッキがこんなことを言っていたのだが、私は「PGF」の歌詞を借りてこう伝えたい。

ニッキ、私たちはからだの線や髪型にときめいていたわけじゃないよ。誰にも似てない、今のニッキがいいんだよ。

いつかまた3人で、少年隊として歌ってほしい。そのときは、ぜひ「PGF」もお願いします。あの振付、それまでに完璧にマスターしておかなきゃね。

カタリベ: 平マリアンヌ

アナタにおすすめのコラム 歌い継がれる名曲「星屑のスパンコール」少年隊は私たちにとって永遠の王子様!

▶ 少年隊のコラム一覧はこちら!

80年代の音楽エンターテインメントにまつわるオリジナルコラムを毎日配信! 誰もが無料で参加できるウェブサイト ▶Re:minder はこちらです!

© Reminder LLC