川崎市と東京都の共同事業として3月に開通した多摩川スカイブリッジが、構造などが優れているとして土木学会田中賞作品部門に選ばれた。デザイン性や環境に配慮した工夫などが評価された。同市は初受賞という。
多摩川スカイブリッジは、多摩川を隔てて隣接する川崎・殿町地区と羽田空港を結ぶ。多様な生物が生息する多摩川の生態系に配慮し、河川内の橋脚を2基のみとし、鳥の飛行の妨げにならないようにワイヤでつるさず、構造物などの突起物が少ないのが特徴。夜間に照明の光が川面に漏れないように、ガードレールや欄干に照明が埋め込まれている。
同学会は「豊かな自然環境に最大限配慮し、河口の水平基調の景観に調和するスレンダーな形状を実現している」と評価した。