〈県知事選〉県政への期待、要望は 上越地域の有権者の声

 任期満了に伴う県知事選(29日投開票)の選挙戦も、いよいよ大詰め。現・新の一騎打ちは上越地域でも白熱している。向こう4年間の県政のリーダーに、上越地域の有権者が託す思いとは。上越タイムス社では上越、糸魚川、妙高3市の18歳以上の市民に対し、新知事に県政で力を入れてほしいこと、要望、意見を聞いた。

立候補者陣営の街頭演説に拍手を送る有権者たち(20日朝、上越市浦川原区)

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 さらに力を入れてほしいのは未来を担う子どもの教育。上越に工学系や医療系など専門性の高い学校が欲しい。新知事にはもっと上越に足を運んでいただき、広く子どもたちを含めた県民と対話してほしい。(高田区、男性、50歳、会社員)
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 上越妙高駅周辺にショップ、洋服やカフェ、雑貨などの店が少ないので建ててほしい。コメや酒以外のPRも。海は若者にも人気があるのにPRの仕方が下手だと思う。新知事には高校の校則の緩和をお願いしたい。(高田区、女性、18歳、専門学校生)
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 県外から観光客が訪れ、〝外貨〟を落としてくれるような、まちを潤す方策に期待したい。商売をしているが、コロナ禍で限界。全国にPRできるような旗を立ててほしい。市も観光に力を入れる姿勢なので、県と市がタッグを組んで。(高田区、女性、50歳、女性、パート社員)
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 人口減少は県民の満足度が下がってるからではないか。発電所の問題など、エネルギー政策が話題になっているが、行政の施策として、県民の満足度を上げる取り組みをしてほしい。大学の学部などの選択肢を増やし、魅力的になれば進学で離れる人も減るのでは。(高田区、男性、82歳、自営業)
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 経済対策が優先されると思う。若年層の流出を止めるため安定して働ける場所を作ってほしい。エネルギーは必要なもの。原発の賛成、反対と言うだけでなく議論して関心を高めてほしい。(直江津区、男性、79歳、無職)
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 住民が誇りを持て、地元を離れた若者が戻りたくなる新潟県にしてほしい。県内に魅力ある場所が増えているが、他地域から多くの人が多く訪れるよう、PRに力を入れてほしい(直江津区、女性、39歳、会社員)
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 コロナ禍で停滞した観光、人の流れを戻してほしい。佐渡の直江津航路も大きく影響している。メリハリのある人、行動力のある人が欲しい。ここ直江津だと、あまり選挙の動きが見えない。(直江津区、男性、85歳、無職)
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 コロナ禍の影響があるので、店の修理など支援が欲しい。店をやりながらの子育て支援もまだ足りず、所得制限も厳しい。要望を聞き、実現力、実行力ある人ならこだわらない。(直江津区、女性、36歳、飲食店経営)

立候補者陣営の街頭演説に聴き入る有権者たち(19日夕、上越市高田区)

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 若い世代が地元に残りたくなるような施策を望む。山間部は冬季、除雪の人手確保や燃料費が大変。大雪になる前に補助金が申請できるなど、制度を柔軟に、手厚くしてほしい。(安塚区、女性、40代、サービス業)
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 山間部にとってライフラインである県道の老朽化が不安。インフラ整備は地元の生活を守るとともに、移住者を呼び入れるのに不可欠。「住みやすい新潟県」のために、目を配ってほしい。(浦川原区、男性、72歳、団体代表)
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 上越市をはじめ、県内には全国に誇れる歴史的な観光資源がありながら、あまり知られていない。県を挙げて新潟の魅力をアピールし、観光客や移住者増、人口増加につなげてほしい。(大島区、男性、37歳、公務員)
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 やはり、子育て関連の施策に関心がある。子どもの数が少なくなっているのを肌で感じている。少子化が進む中でも未来を見据え、安心して子育てできる政策に期待したい。(牧区、女性、30歳、保育士)
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 さまざまな福祉事業に力を入れてほしい。県全体が活性化するために必要と思う。広い視野を持って、柔軟にいろいろな方の声を参考にして、政治を進めてほしい。(柿崎区、女性、52歳、会社員)
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 コメ以外の産業育成、商工業の活性化に目を向けてほしい。若い人が働ける場を増やして。県都から離れている上越にもっと目を向け、光を当ててほしい。(大潟区、男性、78歳。無職)
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 若い人は投票のイメージがない。若い人が気になるような政策をしてほしい。少子化の問題、まちの活性化、人を呼ぶイベントなど。年齢層広く、年配者から若い人まで声を拾って、反映してほしい。(頸城区、男性、20歳、会社員)
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 新潟はすてきな所や物がたくさんある。県民にあまり認識されていない。県内に住んでいる人が県の独自性、魅力を認識することに力を。目立たなくとも普通に暮らしている人の声を拾って生かしてほしい。(吉川区、女性、38歳、農業)
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 両候補の公約を見ると、原発や都市部を中心とした取り組みが主。高齢化、人口流出が進む山間部にも目を向け、住み良いまちづくりをお願いしたい。財政健全化にも期待。(中郷区、女性、55歳、会社員)
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 「脱原発」「原発ゼロ」などと言うが、それに代わるエネルギー施策の具体像が見えてこない。上越も含め、もっと新潟県を元気にするための、地域に密着した政策をお願いしたい。(板倉区、男性、67歳、団体職員)
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 実効性のある人口減少・高齢化対策をぜひお願いしたい。(清里区、男性、64歳、団体職員)
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 若者が定住し子育てがしやすくなるよう、所得増や子育てに関する負担の軽減がされることを望みたい。(三和区、女性、27歳、会社員)
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 働き方改革を進めてほしい。うちの会社は週休2日だが、友達とかはそうではない人もいる。週末は家族や子どもとの時間を持てるように。政治や行政でサポートや支援をしてほしい。(名立区、男性、26歳、会社員)
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 県政に関心はある。人口をこれ以上、減らさないようにしてほしい。上越が盛り上がる政策を期待している。(妙高市、男性、23歳、公務員)
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 農業、介護、子育て…。いろいろ挙げたらきりがないけど、一番は原発。東京電力の姿勢をしっかりとただしてもらいたい。(妙高市、女性、66歳、主婦)
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 経済をうまく回して、若い人の就職先を増やして、人口減をなくしてほしい。言ったことを実行してもらいたい。(妙高市、女性、84歳、無職)
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 コロナ禍で低迷している経済の復活と観光客の誘致に力を入れてもらいたい。候補者のこれまでの実績と新型コロナの対応の早さを評価して投票する。(糸魚川市糸魚川地域、女性、50歳、会社員)
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 緩まず、いろいろな人の意見に耳を声を傾ける知事、県政であってほしい。(糸魚川市糸魚川地域、男性、70歳、無職)
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 孫たちの世代に責任を持てる、10年、20年先の未来を見据えた県政を望む。コロナからの脱却、病院の統廃合問題などに関心がある。県の隅々まで目配りできる知事を期待したい。(糸魚川市青海地域、男性、60歳、団体職員)
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 新型コロナの影響で子どもが窮屈な思いをしている。安心して遊んだり、体験ができるようにしっかりとしたルールづくり、判断をトップダウンでしてもらいたい。(糸魚川市能生地域、女性、40歳、看護師)

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