郷土作家互いに学習 岩手大附属中が公開授業に参加 上教大附属中小川未明学習

 上越教育大附属中(桐生徹校長)の3年生は地元出身の児童文学作家、小川未明を国語の授業で学習している。現在は岩手県の岩手大附属中2年生とオンラインで協働授業を行っており、27日、岩手大附属中で行われた公開授業に参加した。

 両校の生徒は7月まで、上越出身の未明、岩手県出身の宮沢賢治というそれぞれの郷土出身作家を学習している。前半は賢治を学習し、その成果を岩手の公開授業で発表。上越教育大附属中は3年1組が代表として参加した。テーマは賢治の『なめとこ山の熊』。1組は4回の協働授業で岩手の生徒と打ち解けた様子で、班ごとに作品の主題について話し合った。

オンラインで岩手大附属中と宮沢賢治の作品について議論した

 両校の生徒からは「誰かが生きるために、誰かが大切なものを失う悲しみ」「労働者の視点で搾取する社会への批判」など、賢治が伝えたかったことを推察、発表した。

 上越教育大附属中の岩舩尚貴教諭は「お互いの郷土作家を語り合うことで、学びを引き上げることができた。ICTを活用し、コロナ禍のピンチをチャンスに変えられた」と話した。今後は未明の『野薔薇(ばら)』をテーマに協働学習を行う。

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