糸魚川総合病院 産婦人科現職医師が退職意向 後任確保へ全力

 糸魚川総合病院(糸魚川市竹ケ花)の産婦人科に富山大から派遣されている産婦人科医が、本年度で退職の意向を示していることが分かった。1日の市議会市民厚生常任委員会で、所管の市健康増進課から議員に対し報告があった。

 市の報告によると、同医師は長年にわたり同病院に従事し、地域の医療に貢献してきた。後任医師の確保ができない場合、継続が困難になり、同病院での出産ができなくなる。

 さらに市は、医師の働き方改革の影響で富山県内の産婦人科が集約されている厳しい状況にあるとした上で、継続に向けて同病院が、後任の医師派遣を富山大に働き掛け、併せて医師紹介を業者へ依頼するなど、産婦人科医の確保に努めていると報告。「市として、継続できるよう病院と連携し、産婦人科医の確保に向けて努力していく」と説明した。

 同病院によると、産婦人科は現在、専門医1人、専攻医1人の2人態勢となっている。上越タイムス社の取材に対し、山岸文範院長は「現行の医療を続けていくために活動している。厳しい現状は事実」と答えた。

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