安倍元首相、防衛費増額「2%目標明確に示し、日米同盟強化を」 神奈川県内で演説

演説で防衛費増額の必要性などを訴える安倍氏=2日午後、小田原市内

 自民党の安倍晋三元首相は2日、神奈川県小田原市内で演説し、国内総生産(GDP)比で2%以上とする防衛費の増額について「2%の責任目標を明確に示して日米同盟の強化に努力しなければならない」と述べた。

 ロシアによるウクライナ侵攻については、「集団的自衛権が行使できれば戦争に巻き込まれると非難されたが、結果は逆」と指摘。ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟していないことがロシア軍の侵攻につながったとの見方を示した。

 また、5月に日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」首脳会合が東京で開かれたことに触れ、「仲間をつくることで地域の平和と安定を維持していく意思を示すことが、日本の平和につながる」と強調。安倍政権が打ち出した経済政策「アベノミクス」の成果をアピールし、北朝鮮による拉致問題の解決にも意欲を示した。

 安倍氏は参院選比例代表の党公認候補予定者の応援で訪れた。

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