コーヒーないけど、読書もゲームも 不登校生徒の居場所に校内「カフェ」

PTA役員経験者ら地域住民が運営する「片中カフェ」=藤沢市

 不登校の生徒が気軽に立ち寄れる居場所をつくる試みが、藤沢市立片瀬中学校(同市片瀬山4丁目)で行われている。教室や図書室といった教育施設ではない「第3の自由室」として、PTA役員経験者ら地域住民が運営。校内にありながら、気兼ねなく息抜きができる居場所を目指している。

 同中1階の一角に月2回オープンするのは「片中カフェ」。「カフェといってもコーヒーはありません。本を読んだり、ゲームをしたり、思い思いにくつろいでもらう自由室として開放している」

 片中カフェ運営代表で同中PTA役員経験者の会社員西永雄二さん(50)は、「こちらから特に何かを提供するわけでもなく、話しかけられればお話しをするような、そんな距離感を大切にしている」と話す。

 カフェとして活用しているのは主に週2回、カウンセリングルームとして使用する「心の相談室」。カフェ開設日には入り口の横に「片中カフェ」と書かれた看板を出し、運営スタッフ9人が持ち回りで見守り役として1人が在室している。2021年7月にスタートし、これまでに17回開いた。

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