二宮町議ハラスメント 議会結論、訴え認定も否定もせず

二宮町役場

 神奈川県二宮町の女性町議が男性議員3人からハラスメントを受けたと訴えた問題を巡り、同町議会は14日、全員協議会を開いた。ハラスメントの事実認定はしなかったものの、「(女性議員が)自ら問題解決、環境改善を求めたことは勇気ある行動で、議会として再発防止に取り組まなければならない」と結論付けた。

 女性議員は3月の全員協議会でハラスメント被害を訴え、同議会は町議でつくる調査チームを発足させて当事者に聞き取りを実施。5月25日に調査結果を発表し、この日に「議会の総意」として報告した。

 女性議員が男性議員1人から腰に手を回されるなど身体的接触を受けたと訴えたことについて、「事実があったとするまでの確信は持てないものの、訴えを否定するものではない」との見解を明示。乳がんの手術で一時療養していた際に別の男性議員2人が「仮病と思われる」などと発言したことに関しては、「病名病状が心身に大きな苦痛をもたらす中で『仮病』という言葉を用いたとすれば、人権を損なう発言をしたと捉える」とした。

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