ヨモギ試験栽培 板倉区で初収穫 2度収穫で所得増へ JAえちご上越

 JAえちご上越は13日、昨年から板倉区久々野の休耕田で試験栽培しているヨモギの初収穫を行った。2アールから120キロを収穫、葉のみ乾燥させて出荷する。同JAは同じ休耕田で8月中に2度目の収穫を行う予定。

収穫したヨモギの葉を摘み取るのは根気のいる作業だ

 同JAは中山間地域を拠点にする農業者の所得向上策として、近年、健康食品などで需要のある乾燥ヨモギに注目。昨年から板倉区と牧区の農業者と共に、ヨモギの株を土にまいて増やす「自生株増殖法」による試験栽培を始めた。
 同日はJA職員ら約10人が参加。収穫したヨモギは、手作業で葉を摘み取る。適した機械がないため、手作業に頼らざるを得ないという。摘み取った葉はビニールハウス内で3~7日乾燥させ出荷する。
 課題は収穫量。笠鳥健一営農部長は「120キロの生ヨモギから得られる乾燥ヨモギは12キロ程度。買い取り業者は『量が確保できれば(買い取り)価格も上がる』としており、量を増やしたい」と話す。6、8月の2回収穫を実践することで、量と所得の増加を見込む。
 同JAが出荷する乾燥ヨモギの量は年間約2トン。東頸、頸北両地区でも栽培の計画があり、今後、出荷量は増加する見通しだ。

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