糸魚川総合病院 産婦人科医師退職意向 当面の対応を公表 後任確保「諦めない」 不安解消へ道筋

 糸魚川総合病院(糸魚川市竹ケ花、山岸文範院長)は1日付で、産婦人科に富山大から派遣されている産婦人科医が本年度で退職する意向であるのを受け、当面の対応予定を院内で掲示、公式ホームページで公表した。
 公表は山岸院長名。糸魚川市とも連携して後任医師の確保に向けて努力してきたが、今後は新潟県からの協力も得て、引き続き地域の産婦人科診療の継続のため、産婦人科医師の確保に努めていくとしている。
 今後の分娩(ぶんべん)等の取り扱いについて、医師確保状況によって変わってくるとの前提を示した上で、当面の取り扱いを説明。分娩については、来年2月の分娩予定者までは同病院で対応し、同3月以降の分娩予定者については、妊娠30週ごろの妊婦健診から分娩取り扱い施設へ紹介するとしている。妊婦健診は来年4月以降も継続する見通し。
 今回の公表について、上越タイムス社の取材に対し山岸院長は、妊娠から出産までの期間はおおむね10カ月あり「患者さん、市民の皆さんの不安を取り除くため、あらかじめ道筋を示す義務が当院にはある」と説明。後任医師の確保については「決して諦めてはいない。市に加え県と連携し全力を尽くす」と話している。
◇「県の協力得たい」 糸魚川市
 糸魚川市は同日付で、同病院の掲示、公表内容を市ホームページで公開した。所管の市健康増進課は「産婦人科医師確保の厳しい現状を踏まえ、今後は新潟県からの全面的な協力も頂きながら、糸魚川総合病院での分娩継続に向け、医師確保に全力を挙げて取り組んでいく」と話している。

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