逗子市の小坪漁港で4日、今年初となるキャベツウニの出荷作業が行われた。地元の漁協とスーパーがキャベツの外側の葉をえさに養殖したウニで、逗子では3年目の取り組み。関係者は「中身の量も増えて、味もよくなった」と手応えを感じている。
キャベツウニは海藻類が衰退・消失する磯焼け被害対策の一環で、県水産技術センター(三浦市)が2015年に始めた。今年は3月中旬に近くで採集したムラサキウニ3千個を漁港内の水槽に入れ、キャベツや海藻を与えて育ててきた。
4日は漁港内の漁協事務所に漁師やスーパー関係者が集まり、殻を割って中身を取り出した。地元スーパーのスズキヤ逗子駅前店に早速運んで販売し、漁港では殻付きウニも飲食店向けに販売された。
試食したスズキヤの吉田徹課長(42)は「甘みが濃い」と満足そう。漁師の座間太一さん(57)は「去年よりも中身の量が増えている」と話していた。
出荷は11日にも予定し、一般向けに同店で販売される。