ゲリラ豪雨、今夏多発 神奈川は昨夏の2.4倍に 気象情報会社が独自予想

 気象情報会社ウェザーニューズ(千葉市)が、7~9月に全国で「ゲリラ豪雨」がおよそ9万回発生するとの独自予想を公表した。昨年夏の1.4倍と多い。このうち神奈川県は800回で、昨夏の2.4倍と大幅増を見込んでいる。

 夏場を中心に多発し、突然激しく降り出すゲリラ豪雨は、道路冠水や中小河川の水位上昇などを招く。前線や台風による大雨と異なり、雨のエリアが狭く短時間で終息するのが特徴だ。

 そのためピンポイントの発生予測は難しいが、同社はあらかじめ注意を促し、被害軽減につなげようと、夏場の大まかな発生傾向を毎年発表。雨の強さや範囲などに独自の基準を設け、気象レーダーで捉えたゲリラ豪雨の回数も集計している。

 同社の予想によると、今年の発生しやすい時期は7月後半から9月前半にかけて続く見込み。太平洋高気圧周辺の湿った空気が入り込みやすい西日本を中心に多発し、全国では9万900回と昨年(約6万3500回)の1.4倍、過去5年間の平均(約4万8300回)の1.9倍を見込んでいる。

 都道府県別では沖縄の5700回、福島の5400回、北海道の5千回などが目立つ。神奈川は800回と比較的少ないが、300回余りだった昨年の2.4倍に上る。

 東日本では8月上旬から9月上旬に多くなり、関東は発生回数が増えるとみている。同社は「今夏は高温となることが予想される。ゲリラ豪雨は日中の気温上昇で大気の状態が不安定になることによっても発生することがある」として、最新の情報に注意するよう呼びかけている。

© 株式会社神奈川新聞社