今週のニュースダイジェスト<〜5月3日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<マンハッタン>

デモ隊がホール占拠 コロンビア大学

NYPDは、先月30日深夜、コロンビア大学でデモを行う親パレスチナ派の学生を強制排除し、約50人を逮捕した。1日付ABC7ニューヨークが伝えた。学生らは、主催者のインスタグラムの呼びかけで構内のハミルトンホールを占拠。ミヌーシュ・シャフィク学長は前日、イスラエル関連投資の引き揚げは行わないとデモ隊の要求を拒否、抗議行動も申請後に許可した場所のみで認めると述べ、期限を過ぎてもテントの撤収に応じない学生の停学処分を開始していた。抗議者のスエダ・ポラットさんは、イスラエルとの関係断絶を考えるなら再び話し合いに応じると述べた。

<ニュージャージー>

ペイン下院議員死去 6期目半ば、65歳で

ニュージャージー州初の黒人議員の父の後を継ぎ、エセックス、ハドソン、ユニオン郡の一部を含む第10選挙区で6期目を務めていた民主党のドナルド・M・ペイン・Jr下院議員が、先月24日ニューアークで死去した。同日付ニューヨークタイムズが伝えた。4月6日に糖尿病の合併症による心臓発作で倒れて以来、意識不明となっていた。ペイン議員は、ハドソン川のゲートウェー・トンネル計画への連邦予算の引き出しに貢献し、学校給水システムの鉛検査や自然災害に対する緊急対応策の改善などに尽力したことで知られる。6月の民主党予備選には対立候補なしで出馬した状態となっている

<ニューヨークシティー>

混雑料金徴収 6月30日から開始

MTAは先月26日、ニューヨーク市の渋滞課金を6月30日に開始すると発表した。先月27日付ABC7ニューヨークが伝えた。マンハッタン区60ストリート以南の渋滞緩和区域へ入る車両に通行料を課すもので、1日10万台の流入が減って空気浄化に繋がり、収益は交通機関の投資に充てられる。乗用車と商用ナンバーの乗用車はピーク時(平日午前5時~午後9時、週末午前9時~午後9時)15ドル、夜間3・75ドルが1日1回課されるが、低所得者や障害者には割引や免除がある。労働者への負担や必需品の値上がりが懸念され、中小企業やニュージャージー州が訴訟を起こしている。

「蜂のホテル」設置 絶滅危惧種を保護

ニューヨーク市交通局はニューヨーク園芸協会、ラトガース大学と協力して、公共広場や道路のプランター内にミツバチの巣作りや休息場として機能する、鳥小屋に似た「蜂のホテル」と土壌環境が守られた「蜂バンカー」の設置を進めている。25日付ゴッサミストが伝えた。ミツバチは植物の受粉媒介に重要な役割を果たすが、22年の州環境保護局の報告によると、調査対象となった在来種の38%〜60%が個体数の減少で危機に瀕している。昨年試験を行った2カ所に加え、新たに市内5区の7カ所に設置して、ミツバチの生息地の利用や地域での移動について研究を行う。

<ウェストチェスター>

セレブ宅で資金集め 大統領訪問で道路閉鎖

先月25日、ウエストチェスター郡アービントンにあるハリウッド俳優のマイケル・ダグラス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ夫妻宅で、バイデン大統領の政治資金集めが行なわれた。同日付ニューヨークポストが伝えた。ファッションデザイナーのアイリーン・フィッシャーさんや実業家らがホストに名を連ね、チケットが3300ドル〜10万ドルの高額イベントに100人余りが集まった。大統領訪問による道の閉鎖を予想して、図書館や裁判所は午後1時に閉館、5つの学区は下校時間を早めた。ルート9がタリータウンから約2マイル閉鎖されるなど、交通が混乱した。

<スタテンアイランド>

フェリー復活を求め 議員が市長に訴え

ヴェラザノ・ナローズ橋の開通で1964年に廃止されたフェリーラインの復活を望む議員らが先月26日、ニューヨーク市のエリック・アダムス市長に書簡を送った。先月27日付ゴッサミストが伝えた。スタテンアイランド区のセントジョージターミナルとブルックリン区の旧69ストリートフェリーピア間にフェリーを運行させれば、橋の通行料と渋滞もなく通勤時間を大幅に短縮できると、それぞれの区を代表するジャスティン・ブラナン議員、カミラ・ハンクス議員は住民の要望を伝えた。「フェリーもあり、インフラも整っているのだ。悩む必要はない」とブラナン議員は付け加えた。

<コネティカット>

大学院生殺害事件 MIT元研究員に

イェール大学院生のケビン・ジャンさん(26歳)が殺害された事件で、マサチューセッツ工科大学の元研究員に先月23日、懲役35年の判決が下った。先月24日付CBSニューヨークが伝えた。キンシャン・パン被告(33歳)は2021年、キャンパス近くの婚約者のアパートを出たジャンさんを複数回撃ち殺害した。アラバマ州で逮捕された後、罪を認め、謝罪して刑を受け入れる意思を示した。被告と同大学で面識があったジャンさんの婚約者は「被告は友人だったが、興味を持たれている気がした 」と語り、嫉妬による犯行の可能性も捜査されたが、動機は明らかにされなかった。

<ブロンクス>

飼い犬に噛まれ死亡 ピットブル射殺

先月26日、ブロンクス区のアパートで男性が飼い犬に咬み殺される事件が起きた。同日付デイリーニュースが伝えた。午前3時過ぎに通報を受けた警察は、ピットブルがカエーム・ロビンソンさん(41歳)の喉に噛みついているのを発見、向かってきた犬を射殺した。ロビンソンさんは病院で死亡が確認された。一緒にいた女性は、部屋に戻るとケージから犬が出ていたと話した。ロビンソンさんは、2年前に18歳の娘を癌で失った悲しみを癒すため、住宅斡旋プログラムで入居したアパートで最近この犬を飼い始めたが、飼育を許可する書類は持っていなかった。

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