箱根の伝統工芸応用、「からくり箱」の逸品ズラリ 小田原で展覧会

バナナの皮で滑る人などをモチーフにした今年の入賞作品4点=小田原市久野

 自由な発想で作られた仕掛け付き「からくり箱」の展覧会が、小田原市と箱根町の会場で開催されている。からくり創作研究会(小田原市久野)の主催。市民らから募ったユニークな原案をもとに製作した今年の入賞作品4点などを展示している。8月末まで。

 からくり箱は箱根の伝統工芸品「秘密箱」を応用した木製のパズル型収納箱。同会は1999年に発足し、現在20~80代の職人10人が在籍する。2009年からアイデアコンテストを開催。例年200件前後のアイデアが寄せられている。今年の入賞作品は、開けようとしてもなかなか開かない瓶のふたや、バナナの皮で滑る人をモチーフにした作品などが採用された。

 入賞作品は販売店「クラフトえいと」(同市城山)で展示。「関所からくり美術館」(同町箱根)では、触って遊べるからくり箱など多数の作品が楽しめる。

 同会ではアイデアを通年で募集。職人の一人、加生修さん(40)は「面白い発想をぜひ寄せて」と呼びかけている。問い合わせは、同会電話0465(32)3631。

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