「誰も断らない」 生活困窮者自立支援「座間モデル」を本に

取材現場で著書を手にする篠原さん=座間市役所

 神奈川県座間市が独自に実施する生活困窮者自立支援事業を紹介した「誰も断らない こちら神奈川県座間市生活援護課」が6月に出版された。

 著者はジャーナリストの篠原匡さん(46)。2015年に施行された生活困窮者自立支援法に対応するため、同市生活援護課に設置した自立サポート担当と地域のNPOなどとの連携により、効果的な困窮者支援体制「座間モデル」をつくり上げた経緯や奮闘する職員らの姿を現場目線で描いた。

 篠原さんは「『断らない相談』とうたうのは一人一人の状況が異なり、話を聞かなければ実態が分からないから。しゃくし定規で『お役所仕事』との批判が多い自治体職員だが、相談に寄り添い自立に向けて伴走する関係者のことを知ってほしい」と話す。

 四六判272ページ。朝日新聞出版。価格は1870円。

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