【群馬】高校野球 常盤/地元に愛されるチームが快進撃をみせる

 高校野球の第104回全国選手権群馬大会。野球だけでなく私生活でも変化を遂げた常盤に、地元の注目が集まる。3回戦の相手は桐生第一だ。

地元に愛されるチームへ成長。名将の下で、今夏快進撃をみせる!

 ひと昔前に常磐と聞けば、「やんちゃな野球部」と返ってきた。それがいまでは一変。地元の野球関係者は「常磐さんのイメージは大きく変わってきています」と声を揃える。
 以前は県外の中学硬式クラブから〝控え〟選手ばかりが入学。しかも〝札付きのワル〟も多く、トラブルが続いた時代もあった。
 それを2017年から指揮を執る金子繁監督が見直し、地元の誰からも応援されるチームを目指そうと舵を切った。「軟式で才能はあっても、埋もれてしまっている選手を見つけるのも楽しみ。チームの実績はなくとも、将来性のある選手を求めたい」。
 太田市商(現・市太田)と太田工での30余年の指導歴の中で、春優勝1回、秋優勝2回、夏は準優勝4回の実績を持ち、選抜大会に1度出場。高卒プロを3人も育て上げた名将の下で、常磐ナインもすくすくと真っすぐに成長している。
 甲子園出場経験がある強豪との対戦を繰り返し、エースの金子陽翔、俊足強打の小林呼太郎が県内屈指となり、中学時代は無名だった2年生の神崎秀朋は、いまやプロから注目されるまでになった。神崎は「個人を重んじてくれるので長所を伸ばせる。自分でやることを気付ける環境もある。野球はもちろん、私生活でも変われました」と話す。
 一昨年は8強、昨夏は16強進出。好チームへと歩を進める常磐が、今夏も快進撃をみせる。

“チーム”として成長している常盤

© 株式会社ミライカナイ