小田原・守屋市長が選考前にゼネコン業者と接触 市立病院の再整備計画 市幹部「あらぬ臆測呼びかねず不適切」

大手ゼネコンと建て替えに向けて契約締結した小田原市立病院。すでに一部の工事が始まっている=同市久野

 2026年に開業予定の小田原市立病院の再整備計画を巡り、守屋輝彦市長らが事業者選考会の直前に応募業者のうちの1社を訪れていたことが20日、関係者の話で分かった。この事業者が最終的に優先交渉権者に選ばれた。市は選考過程で関係者同士の接触を禁じていたが、トップ自らがルールを破った形となり、市幹部からは「(産官癒着など)あらぬ臆測を呼びかねず不適切な行動だった」との声も上がる。

 関係者によると、守屋市長のほか、八木大二郎政策監と杉本錦也企画部担当部長(当時)、石塚省二都市部長ら市幹部6人が昨年10月18日に都内の大手ゼネコン本社を訪問。同20日に、市は有識者や市幹部で構成する新病院建設事業者選定委員会で5社の中から同ゼネコンを選定し、11月に設計業務の契約を締結した。

 市の選定基準では「参加者が本事業を目的として選定委員に接触し、不正行為を行ったと認められる場合は、審査対象から除外する」としている。

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