SDGs時代の新しい食のスタイル・おうちヴィーガン

物性食材をとる食スタイル、またはそれを実践している人のことをいいます。

20年前、授乳のトラブルでの一時的な食制限をすることになったのをきっかけに、ヴィーガンを実践するようになった、野菜料理家の庄司いずみさん。今でこそ、大豆ミートなどヴィーガンの方が使いやすい食材がいろいろありますが、当時はヴィーガンという言葉すら珍しかった時代です。料理一品作るのにも苦労したそうです。そんな風に苦労して作ったものも「味が薄い」「おなかいっぱいにならない」など、マイナスな言葉を投げつけられることも……。

そんな経験を積み重ねた庄司さんの工夫が詰まった、ヴィーガンレシピ。おうちで簡単にできるものばかりです。どれか1つ作ってみるだけで、新しいライフスタイルが始められるかもしれません。

◆大豆ミートの満足弁当

●大豆ミートの唐揚げ

(材料)2人分
大豆ミート(ブロック)……100g(戻したもの)
  |しょうゆ……20ml
  |酒……30ml
(A)|しょうが汁……小さじ1/4
  |にんにく(すりおろし)……5g
  |米油……6ml
片栗粉、小麦粉……各小さじ2
揚げ油(米油)……適量
 
(作り方)
①ドライの大豆ミートは水、または湯に浸けて戻したら、何度か水を替えて丁寧に洗い、水気をしっかり絞る。
②ボウルに大豆ミートと(A)を混ぜて約5分間おき、味を馴染ませる。
③片栗粉と小麦粉を混ぜて②の表面にまぶしつける。
④揚げ油を熱して③をからりと揚げたら、油を切る。

●いんげんのしょうゆ煮

(材料)2人分
さやいんげん……200g
酒……50ml
水……100ml
みりん……小さじ2
しょうゆ……大さじ1

(作り方)
①さやいんげんはへたを取り、2~3等分に切る。
②鍋に酒と水を入れて沸騰させ、①とみりん、しょうゆを入れる。
③かき混ぜながら弱火で加熱し、水分がほぼなくなったら火を止める

●ごぼうとにんじん、ごまのきんぴら

(材料)2人分
ごぼう……1/2本(80g)
にんじん……20g
ごま油……適量
赤唐辛子……1本
(A)|酒、みりん……各大さじ1
  |しょうゆ……小さじ2
白粒ごま……大さじ1

(作り方)
①ごぼうは洗って皮を軽くこそげ、ささがきにする。鉛筆を削るように包丁を滑らせるとよい。切ったものから水にさらす。さらした水は1~2度取り替える。
②にんじんは4~5㎝長さの千切りにする。赤唐辛子は種を除き小口に切る。
③フライパンにごま油を熱して、赤唐辛子、ごぼう、にんじんを炒める。
④野菜に火が入り、しんなりしてきたら(A)の調味料を加えて、汁気がほとんどなくなるまで煮詰める。最後に白粒ごまを混ぜ込み、火を止める。

◆具だくさん納豆汁

(材料)2人分
(A)|大根……1.5㎝(50g)
  |長ねぎ……10㎝(30g)
せり……1/2杷(50g)
昆布だし……400ml *作り方は下段参照
味噌……大さじ1
納豆……1パック(50g)

(作り方)
①大根は厚めの輪切りにして乱切り、長ねぎはぶつ切りにする。せりは一度さっとゆでてからざく切りする。
②鍋に(A)と昆布だしを入れて中火にかける。
③煮立ったら弱火にし、5分間煮込む。大根が柔らかくなったら味噌を溶き入れる。
④せりと納豆を加えてひと煮立ちさせ、火を止める。

◆豆腐とナッツのざくざくバーグ

(材料)2人分・小6個くらい
木綿豆腐……2/3丁(200g)
高野豆腐……1/2枚(9g)
ミックスナッツ(無塩のもの)……50g
玉ねぎ……1/4個(50g)
スライス干し椎茸……6枚
強力粉……大さじ2
塩……小さじ1/2
油……適量

・飾り用
大根……3㎝(100g)
マイクロハーブ……適量
しょうゆ……適量
ミックスナッツ……適量

(作り方)
①木綿豆腐はバットに置いて重しをかけ、しっかり水切りをする。
②高野豆腐はおろし器ですりおろす。
③ミックスナッツは粗く刻み、玉ねぎはみじん切りにする。スライス状の干し椎茸は手でそのまま折って細かくする。
④ボウルに①の豆腐を手で割り入れ、②、③を加え、強力粉と塩を振り入れたら、全体をさっくり合わせ、ハンバーグだねを作る。それを6等分にして小判形にまとめる。
⑤フライパンに油を熱して④の両面をこんがり焼く。
⑥皿に盛り、ハンバーグに大根おろしをトッピングして、しょうゆを垂らす。好みのマイクロハーブ、砕いたミックスナッツを上から散らす。

◆車麩の和風カレー

(材料)2人分
玉ねぎ……1/2個(100g)
かぶ……1個(100g)
さやいんげん……10本(70g)
ごぼう……1/3本(50g)
車麩……2枚
揚げ油……適量
油……適量
小麦粉……小さじ1
昆布だし……300ml *作り方は下段参照

(作り方)
①玉ねぎはみじん切りに、かぶは食べやすい大きさに切る。さやいんげんは筋を取る。
②ごぼうはささがきにして、水にさらす。
③車麩を水に10分間以上浸けて戻す。
④車麩を両手ではさむようにして、水気をしっかり絞る。4等分に切り、熱した揚げ油で素揚げする。薄くきつね色に色づいたら引き上げる。
⑤鍋に油を熱して、まず玉ねぎを炒める。玉ねぎがしんなりしたら、かぶ、さやいんげんを加え、水気を切ったごぼうを炒め合わせ、小麦粉を振り入れる。
⑥よく炒め、粉っぽさがなくなったら、④の車麩を加え、昆布だしを注いで10分間煮る。
⑦しょうゆとカレー粉を加え、味を調えたら火を止める。
⑧温かいご飯に添えて、器に盛る。

*昆布だしの作り方

(材料)
作りやすい分量
昆布……20g
水……1000ml

(作り方)
①昆布は汚れを拭き取り、キッチンばさみで数か所切り目を入れ、鍋に入れる。
②水を注ぎ、弱火でじっくり煮出す。昆布は煮立てるととろみとえぐみが出るので、沸騰直前で引き上げる。*同じ分量で水と昆布を合わせ、一晩冷蔵庫に入れておくと、水出しの美味しいだしがとれる。

(協力)
『からだが整う ゆるヴィーガンレシピ』(世界文化社)

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